随想 空即空(連載94)内村鑑三の最初の結婚と破局を巡って#ドストエフスキー&清水正ブログ#
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随想 空即空(連載94)内村鑑三の最初の結婚と破局を巡って#ドストエフスキー&清水正ブログ#
鑑三は「われわれはしばしば、精神的夕べをとおって、「暗黒そのもののようなやみ」(ヨブ記)なる暗黒の中へ入り、さ迷い歩いた後、神からあかつきの明星を与えられるのである」と書いている。鑑三がここで「ヨブ記」を出していることは注目に値する。要するに鑑三はタケとの離婚によって生じた自らの煩悶苦悩をヨブのそれと重ねている。しかしここでも鑑三はヨブの苦悩の実態と自らの苦悩の違いを凝視することはないし、悪魔と結託して義人ヨブを試みる神の不条理性に不信と懐疑を抱くこともない。ヨブは〈わが魂の震え〉をもって神に抗議する。鑑三にヨブの神に向けての抗議はない。鑑三の苦悩はタケとの離婚問題だが、ヨブは全財産と子供の命を奪われ、その上に全身の痒みに襲われている。両者の苦悩の程度は全く違う。ヨブは神に対して徹底的な懐疑と反逆の言葉を投げかけているが、鑑三にそれがないということは彼らの差異を決定付けている。
最終的にヨブはこの不条理の神の前に帰依するが、鑑三には悪魔と結託して〈義人〉を試み、罰し、裁くこの神の〈不条理性〉をきちんと見据えていない。鑑三自身の言葉で言えば、彼はヨブの〈暗黒そのもののようなやみ〉に佇んではいないのである。鑑三はこの〈暗黒〉をスルーして神の前に跪拝してしまう。もしそうでないと言うのであれば、鑑三は自らの〈精神的夕べ〉〈暗黒の闇〉に徹底して照明を与えなければならない。タケを再び受け入れる用意のない、即ちタケの〈罪〉を赦すことのできない鑑三の煩悶苦悩は、この時点で不義の女を赦すキリストの教えに反している。自らの〈義〉にこだわり続けた鑑三は、神への信仰を自らの義の保証として利用しているに過ぎないが、彼はこの恐るべき〈秘中の秘〉を遂に理解することができなかった。
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