随想 空即空(連載14) 清水正 #ドストエフスキー・清水正ブログ# 

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随想 空即空(連載14)

清水正

 

 松浪信三郎は〈被投性の感情〉に関してパスカルの言葉――「私の一生の短い期間が、その前と後につづく永遠のうちに没し去り、私の占めているこの小さい空間が、私を知りもせずまた私の知りもしない無限の空間のうちに沈んでいるのを考えるとき、私は自分がここに居て、かしこに居ないということに、恐れと驚きを感じる。なにゆえ私がかしこに居ないでここに居るのか、なにゆえ私がかの時に居ないでこの時に居るのか、全然、その理由がないからである。誰が私をここに置いたのか? 誰の命令、誰の指図によって、この時この所が、私にあてがわれたのか?」(51)を引いている。

 この引用は『実存主義』(岩波新書)に拠る。実は、かつて松浪信三郎『死の思索』(岩波新書 一九八三年三月第2刷発行)を読んだとき、この本についてじっくり批評してみたいと思っていた。残念ながらいつ読んだのか記憶はない。松浪はこの新書でソクラテスイエス・キリストモンテーニュパスカルサルトルを取り上げている。わたしがこの本に興味を持ったのは、松浪が自分自身の死生観を率直に書き記していたことにあった。哲学研究者や解説者は多いが、論じる対象を自分の実存に引きつけて、真摯に立ち向かうひとは稀である。

 今回、改めて本書を読み返した。あとがきに「私は今年で七〇歳に達する。死について語るのに決して早すぎはしない年齢になった」とある。わたしは来年早々には七十四歳となる。今、松浪信三郎の『死の思索』に関して長い批評を展開することはしないが、彼の著作には興味を持っていたので『哲学以前の哲学』(岩波新書)も取り寄せて読んだ。松浪信三郎はサルトルパスカル研究家として知られている。わたしが学生時代にはサルトルアルベール・カミュなどと共によく読まれていた。わたしはサルトルの『存在と無』を一度読んだが、わたしの関心を強く引いたのはハイデッガーの『存在と時間』であった。ニーチェハイデッガーアルベール・カミュには親和性を感じたが、サルトルはどうも肌が合わなかった。というより、生意気盛りの若き感性はサルトルの『存在と無』を『存在と時間』の世俗版のように捉えていた。

 今更、体系的に哲学者や文学者を研究する気持ちはないので、気ままに随想風に感想を自由に書いていきたいと思っている。先に松浪信三郎の『実存主義』からパスカルの言葉を引いたのも、この言葉がわたしの心をストレートに撃ったからである。

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清水正研究」No.1が坂下ゼミから刊行されましたので紹介します。

令和三年度「文芸研究Ⅱ」坂下将人ゼミ

発行日 2021年12月3日

発行人 坂下将人  編集人 田嶋俊慶

発行所 日本大学芸術学部文芸学科 〒176-8525 東京都練馬区旭丘2-42-1

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表紙

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目次

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