小林リズムの紙のむだづかい(連載180)

清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。
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四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
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清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。


小林リズムさんが八月九日「ミスID」2014にファイナリスト35人中に選ばれました。
http://www.transit-web.com/miss-id/


小林リズムの紙のむだづかい(連載180)
小林リズム

【常識と、責任、自立、年金。ピーマンも好きになれないまま】
   
  10歳、20歳、30歳、40歳…区切りのいい年齢の誕生日に過ごした1日が、その後の10年間を表すと書いていたのは、確かちびまる子ちゃんの作者、さくらももこだったっけ。もしそうだとしたら、わたしの20代はとても厄介なことになると思う。

 20歳になった日、わたしはチェコにいた。…こう書くとなんだかお洒落な感じがするのだけれど、覚えているのは7時間の時差があったこと、そのためわたしの10代でいる時間が人より7時間だけ多くなったこと、そして誕生日に異国の地で祖母と迷子になって苛々してしまったことくらいだ。
「ねえ、どうやってこの場所までいくの?」
「こっちの道じゃない?」
「さっきから同じとこぐるぐる回ってるんだけど」
「着かないね…」
という会話をしたのも覚えている。もし、さくらももこ説が当たるとしたら、わたしの20代はあっちこっち同じところを行ったり来たりして、同じ失敗を繰り返して途方に暮れるものになるということなのか…。ここ2年当たっているぶん、残りの8年が怖い…。

 とにもかくにもわたしが成人といわれる年齢になった日は、そんなふうにあっけなかった。大人になるって、20歳になるって、もっとすごいことなのかと思っていた。常識をわきまえて、忍耐力があって、強くなって泣かなくなって、気を遣えて許せるようになるのかと思ってた。とんだ勘違いだ。それどころか「ハイ、20歳になりましたね、大人です。お酒飲んでもいいですよ。あ、年金はきちんと払ってくださいね。これからは責任のあるひとりの人間として自立するのが当たり前ですからね」きっちりと線を引いて宣告されるからたまったもんじゃない。

 大人になった自覚が足りないまま年だけ重ねて、そうは言っても甘いことばかりも言っていられないような年齢になってしまって、こんなんでいいんでしょうか、22歳。けど小さい頃に思い描いていたより、実際に経験している22歳のほうがずっと大変で子どもだったよ。いまだに親戚の集まりだとか飲み会の席だとかで「仕事何してるの?」って聞かれるのは怖いし、そのくせバカみたいに楽しいときもあるから今のところはこれで妥協しよう。ケチャップライスも大好きだし、林檎の皮もうまく剥けないし、インターネットの接続の仕方も、電球が切れたときの付け替え方もスムーズにできないけれど、たぶん大人ってそんなもんだ。

小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
http://ameblo.jp/nanto-kana/

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