文化学院訪問から神田古書街を歩く

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清水正の著作   D文学研究会発行本   グッドプロフェッサー
三十日は文化学院を訪ねる。文化学院のホームページには創立に関して次のように書かれている。
 1921年 文化学院開校前年に西村伊作は、歌人与謝野寛、晶子夫妻、画家の石井柏亭氏らと新しい教育を語り合い、長女アヤが小学校を卒業した時をきっかけに、3氏と共に1921年御茶ノ水駿河台の地に開校。のちの婦人運動家河崎なつも参画する。芸術や文学による人間教育を目指した文化学院は、国の学校令によらない自由で独創的な学校として始まった。校舎はイギリスのコテージ風に伊作がデザインし、教育は一流の芸術家、学者、識者によってなされ、服装も各自の好みにまかせる。また中学部では、日本で最初の男女共学を行い、伊作の長女アヤを含む30名の中学生を一期生としてスタートした。」
文化学院はわが日芸と同じく、今年創立九十周年を迎える。二階は伝統を感じさせる静かなたたずまいで、しばし喧騒の現実を忘れる。室長の許可を得て、校舎内を見学。図書室は地震で本が散乱、整理がたいへんだっということであった。








文化学院を後に、神田古本屋街を歩く。神田古書センターの中野書店では『歴世』百部限定本のうちの二冊を見せてもらう。現在、日芸図書館では一冊を所蔵しており、図書館入り口の「林芙美子の芸術」展で展示中である。この限定本百冊には林芙美子の直筆が貼られている。すべてを蒐集することはきわめて困難、一人の作家を研究することのむずかしさをつくづく感じる。