随想 空即空(連載125)兵役拒否を巡って

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随想 空即空(連載125)兵役拒否を巡って

清水正 

 人間はなぜ戦争をするのか。はたして人間は本当に平和を望んでいるのか。人類は二度の世界大戦を終えてさえ、世界平和を実現できずにいる。生物には遺伝子レベルで闘争本能が埋め込まれており、これなくしては生命の維持をはかることができない、そのように決定されているのではないかと思う。人間は組織の中で或る役割をあてがわれると、それに順応する性格を持っている。命令する者、命令される者が自分の役割から少しでも逸脱すれば組織は瓦解の危機に晒される。その典型的組織が軍隊である。軍隊にあって個人の自由は認められない。基本的人権の遵守や精神の自由などは軍隊にあってはいっさい認められない。上官の「殺せ」という命令は絶対であり、命令された者が個人の判断でそれを拒めば軍法会議によって処罰されることになる。キリスト教徒が「殺すなかれ」の言葉に忠実であるなら、彼らはすべて一人の例外もなく兵役を拒否しなければならない。戦時下において兵役を拒否せずに戦役についた者はもうすでにその時点でキリスト教徒ではない。ましてや戦場で実際に人を殺した者などキリスト教徒であるはずはないのである。

 国家が戦争を決定した時、キリスト教徒は「汝、殺すなかれ」の言葉に従って兵役を拒まなければならない。しかし戦時下にあって断固として兵役を拒否した者はキリスト教徒全体のごくわずかなパーセントを占めたに過ぎない。大半のキリスト教徒は兵役拒否どころか、積極的に戦争に協力した。天皇を絶対とする明治国家の方針を受け入れたということは、キリスト教の根本教義である偶像崇拝を受け入れたということであり、これはキリスト教の神に対する裏切りである。しかし不思議なことに日本の多くのキリスト教徒たちはこの事実を凝視せず、あいまいな態度に終始した。これは鑑三の〈不敬事件〉を、日本のキリスト教徒たちの大半が自らの究極的な信仰上の問題としてとらえていなかったことを示している。

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