小林リズムの紙のむだづかい(連載175)

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小林リズムの紙のむだづかい(連載175)
小林リズム

【同情ずるなら仕事くれ】
 
 
 まあ生きていれば人生なにかしらがあるわけで、些細なことで傷ついてしまったりとかヘコんでしまったりする日もあるのだけど、そんなときに一番多い励ましの言葉は「大丈夫?」「無理しないでね」「頑張ってるの知ってるよ」あたりだと思う。わたしは今までわたしはずいぶんとこの言葉に救われても励まされてもきたのだけど、最近こんな同情路線の言葉がうっとうしくなるときがあるのだった。それは、「入社した会社の経営者がひどくて辞めて今無職なんですぅ」と言ったときに返ってくるリアクションで、“可哀想に…”と口では言いつつ瞳のなかに存分に好奇心も含んでいたりするから厄介だ。ねえ、あなたちっとも可哀想だなんて思っていないでしょう?人の不幸話にウズウズしているでしょう?と。

 性格のよろしくないわたしは、人の修羅場とか苦労話を聞くのが好きだ。ゴシップ記事に目が釘づけになるのもよくわかるし、芸能人の転落ストーリーも面白くて好き。特に恋愛で泥沼化しているものとか、整形ネタやほじくり返された過去とか、見どころがあると思う。電車に乗ると週刊誌の広告は自然と目に飛び込んでくるし、何の役にも立たない自分とは無関係な芸能人の恋愛事情なんて知って得することなんてないと思いつつも、おもしろがってしまうのだ。だから、気になるのにそれを隠して「大丈夫…?」だなんて同情を装ってくる人は信用ならない。
 たとえばこの間、ツイッター上で「痴漢にあったぁ(><)さいあく」とつぶやいている子を見かけたのだけど、そんな彼女に対してひとりの男性が「大丈夫?辛いね」とリプライを飛ばしていた。その子を心配して同情しているように見えるけれど「大丈夫?辛いね」のあとに続く文面は「どんなことされたの?」だったから笑ってしまう。好奇心まるだしではないか…。まあ、痴漢に遭った女の子も女の子でノリノリで答えていたから最初から茶番なのだった。これが恋の駆け引きってやつですか。

 とまあ、こんなことを友達に話したら「ふつう会社辞めたとか無職になったとか初対面で言われたらリアクションしづらいって。それなのに同情されたくないならどう反応してほしいの?」と言われてしまって、なるほど確かに。自虐ネタとして安易に話していたことが、相手に過度のプレッシャーと期待を与えているとしたらとんでもなく迷惑な話だ。そして最近落ち込んだときにかけてもらった言葉のなかで一番のお気に入りは「負けんなよ!」。憐れまれるよりも同情されうよりも、ずっと胸に響いた。「気持ち、わかるよ」という共感路線ではなくて「負けんなよ!」とエールを送れるような新しい切り口で攻めてみたいと思うのだった。

それはもちろん、傷ついてもヘコんでもいないときに言ってくれる勘違いな励ましで

 …とはいってもやっぱり途方に暮れるときはあって、そんなときに友達がかけてくれた「負けんなよ!」という言葉は、スゴイ人がいっていた「大丈夫」よりずっとずっと心に響いたよ。これから先、大丈夫じゃないかもしれなくて、勝てないこともたくさんあるかもしれないけれど、負けるわけにはいかないのだ。

 

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