今年最後の金曜会。「日野日出志研究」4号刊行パーティ。

今年最後の金曜会。「日野日出志研究」4号刊行パーティ。

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昨日21日は金曜会を江古田の同心房で開く。「日野日出志研究」4号の刊行記念パーティを兼ねる。残念ながら日野日出志さんは大阪芸術大学出校のため欠席。常連の山崎行太郎さんは早々の冬休み。浅沼璞さんはぎっくり腰で欠席。荒岡保志さんと猫蔵さんは仕事の都合がつかず欠席。出席は下原敏彦さんと奥さんの康子さん。マンガ家の犬木加奈子さん、志賀公江さん。山下聖美さん。岩崎純一さん。小泊未緒さん。伊藤景さん。合計九人のわいわいがやがやのパーティ。忘年会を兼ねての会ともなりました。

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12月21日 今年最後の金曜会

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志賀公江先生と犬木加奈子先生


 

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日野日出志研究」4号の扉 絵は犬木加奈子先生

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日野日出志研究」4号の目次

 

清水正の講義「『罪と罰』再読」(11)

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講演「『罪と罰』再読」2018-11-23

 

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清水正ドストエフスキー論執筆50周年記念  清水正先生大勤労感謝祭」での挨拶 日大芸術学部芸術資料館に於いて。2018-11-2

清水正の著作はアマゾンまたはヤフオクhttps://auctions.yahoo.co.jp/seller/msxyh0208で購読してください。 https://auctions.yahoo.co.jp/seller/msxyh0208 日芸生は江古田校舎購買部・丸善で入手出来ます。

 

清水正への講演依頼、清水正の著作の購読申込、課題レポートなどは下記のメールにご連絡ください。
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これを観ると清水正ドストエフスキー論の神髄の一端がうかがえます。日芸文芸学科の専門科目「文芸批評論」の平成二十七年度の授業より録画したものです。是非ごらんください。
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清水正ドストエフスキー論全集第10巻が刊行された。
清水正・ユーチューブ」でも紹介しています。ぜひご覧ください。
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「日野日出志研究」№4刊行

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12月20日我孫子・中華料理店にて。マンガ評論家の荒岡保志さんと。

先日19日「日野日出志研究」№4が刊行、納品された。

本日は地元我孫子の荒岡さんと刊行を祝って乾杯。わたしは「帯状疱疹後神経痛で読み返す『蔵六の奇病』」を、荒岡さんは「偏愛的漫画家論 日野日出志」を書いている。

清水正の講義「『罪と罰』再読」(10)

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清水正の講義「『罪と罰』再読」(10)

本講義は12月14日に行われた。11月23日の講演の続きである。

タイトルは「未亡人たちの〈踏み越え〉」としておく。三回にわたって連載する。

ビデオ撮影・編集はケイ・伊藤

https://www.youtube.com/watch?v=r44MtSYpJ74

 

研究室の本の整理

近況報告

 

大学に来て、研究室の本の整理。所沢校舎の本の整理は二日ほどでいっぺんにしたが、江古田の研究室は半年ほどかけているが、なかなか整理できない。水曜と金曜に大学院の学生に手伝ってもらって箱詰めにして家に送っているが、なにしろ四十年にわたって蒐集した文献やらが本棚に詰まっているので、なかなか終わらない。研究室につくとため息が出る。来年の三月末までには研究室をきれいにしてあけ渡さなければならない。原則的にはいらない本はないのだが、学生にあげたり、始末しなければならない本もある。家は再び倉庫状態、本のために借りたマンションも本で埋め尽くされてしまった。本を前にして読むことより、始末のことをかんがえなければならないのはなんともせつない。

中原美穏子 Okko

 

ドストエフスキー曼陀羅」特別号から紹介します。

 

Okko
中原美穏子

 

大学四年のはじめに、とある男子と変な関係になって、心 の中がぐちゃぐちゃになったことがある。困ったわたしはな ぜか、山下ゼミに属しているのにもかかわらず、その師匠で ある清水先生に相談した。「何を考えているかわからない男 と変な関係になって、修羅場になった挙句、無視されている んです。どうしたらいいですか」。返ってきたのは、「おっ こ、仕事をしろ」という言葉だった。  数日経って、山下先生の研究室にいると、清水先生が現れ (いつも突如現れる)「おっこ、お前は編集志望だったな。学 生のレポートを選んで雑誌に載せるんだが、手伝ってくれな いか」と言う。「はあ」と生返事をすると、学生のレポート をどっさり渡された。
 
言われるがままにレポートを読んでいると、学科ごとの違いがわかって面白かった。文芸学科はやはり、文章がうま い。映画学科や写真学科には鋭い考察を書いてくる人がい る。中でも演劇学科は面白かった。レポートが(例えるな ら)「授業でおっこと呼ばれていた中原美穏子です!」から はじまるのだ。
 
そこで知った。いや、改めて認識したという感覚に近い が、先生はすぐ、あだ名をつける。
 
わたしのあだ名は「おっこ」だ。「美 みおこ 穏子」という名前だ が、同じゼミに「澪 みお 」という子がいたので、「澪は〝お〟で 終わるから〝おどまり〟。美穏子は〝お〟の後に〝こ〟がつ くから〝おっこ〟」という風に決まった。わたしのゼミメン バーも全員つけられた。くま、くら、もえ、なな、小山(な ぜか小山はそのままだったが、歴代の〝小山〟先輩たちもそのまま呼ばれていた)。後輩の相佐は〝あい〟がつくから 「らぶっち」、星は「スター」だった。名前をもじるか一部を 抜き出すあだ名が多い中、わたしのは「みお」「みおこ」の セットで作られたのが少しうれしかった。
 
レポートを読んで、いくつか面白いと思ったレポートと、 それを選んだ理由を付箋につけて先生に渡した。数日後、ゲ ラを渡された。学生レポートの近くに、小さな付箋マークと コメントが書いてあった。「おっこが付箋に書いたコメント が面白かったから、それも載せた。問題ないか確認してく れ」という。上から目線の言葉が多かったので、やんわりと した表現になるよう、赤字を入れて返すと「偉そうなほうが 面白いのに、これでいいのか?」といじわるそうに言われ、 「いいんです」と返すと、そのまま通してくれた。
 
それから、事あるごとに学生のレポートを渡された。その テーマはドストエフスキーに始まり、つげ義春、ドラえも ん、など。レポートを読むことで授業を感じ、演劇学科の学 生のあだ名に微笑みながら、これぞという文章にコメントを 書いた。卒業式当日に「ギリギリですみません」と言いなが らレポートを渡すと、「おっこはやり切るところが偉い」と、 褒めてくれた。卒業式の雰囲気もあって、少し、泣きそうに なった。
 
よくわからない関係になっていた男子とは一年かけて揉め た結果、付き合うことになった。卒業式で彼と一緒にいるところを見た先生はにやにやしながら、写真を撮ってくれた。
 
先生はいつもいじわるなことを言いながら、あたたかく見 守っていてくれた。きっと他の学生にもそうだ。もしかし て、先生がやたらとあだ名をつけるのは、生徒への信頼や愛 情、敬意を表現しているのかもしれない。だからわたしは、 先生に「おっこ」と呼ばれるのがうれしいのかも、しれな い。
 
卒業後、清水先生にお会いすると、こう言ってしまう。 「先生、おっこです!   覚えていますか!」。先生はいつも 「覚えてるよ。中原だろ。で、お前はあの男といつ別れるん だ?」と、めんどくさそうに返してくれる。

(なかはら・みお    マルチクリエイター)

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講演「『罪と罰』再読」2018-11-23

 

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清水正ドストエフスキー論執筆50周年記念  清水正先生大勤労感謝祭」での挨拶 日大芸術学部芸術資料館に於いて。2018-11-2

清水正の著作はアマゾンまたはヤフオクhttps://auctions.yahoo.co.jp/seller/msxyh0208で購読してください。 https://auctions.yahoo.co.jp/seller/msxyh0208 日芸生は江古田校舎購買部・丸善で入手出来ます。

 

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清水正ドストエフスキー論全集第10巻が刊行された。
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志賀公江 ドストエフスキーは読んだことがないけれど

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講演「『罪と罰』再読」2018-11-23

 

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清水正ドストエフスキー論執筆50周年記念  清水正先生大勤労感謝祭」での挨拶 日大芸術学部芸術資料館に於いて。2018-11-2

清水正の著作はアマゾンまたはヤフオクhttps://auctions.yahoo.co.jp/seller/msxyh0208で購読してください。 https://auctions.yahoo.co.jp/seller/msxyh0208 日芸生は江古田校舎購買部・丸善で入手出来ます。

 

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清水正ドストエフスキー論全集第10巻が刊行された。
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ドストエフスキー曼陀羅」特別号から紹介します。

 

ドストエフスキーは読んだことがないけれど
志賀公江

 

清水先生、長い間お疲れ様でした。
 
お疲れ様、と型通りのご挨拶を申し上げてはみたものの、 これでドストエフスキーと縁が切れるわけでも執筆活動が終 わるわけでもなく、むしろ時間が有り余るようになれば研究 執筆活動にはさらに拍車がかかるものと思われます。なので 当方には余り実感はないのですけれど。
 
もう、運命の女神様のお導きとしか言いようのないご縁で 日芸文芸学科の非常勤講師の栄誉を賜って以来早十五年の歳 月が流れました。思い起こせば初対面でドストエフスキー宮澤賢治の評論本をドカドカっと渡されて、以後私の本の読 み方が変わり人生そのものが一変してジェットコースターの ように乱高下することになりました。ひとえに清水先生のご教導の賜と感謝すると同時にもはや清水教の信者と申し上げ ても過言ではありません。
 
とは言え。
 
その割にはドストエフスキーは難しすぎてさっぱり読んで はいないのですけれど。 「罪と罰」が何を言いたいのか、遠い昔の青春時代にチラ 見した時には「何を言ってるのだこいつらは」としか思えま せんでした。清水先生の評論に触れてから少しだけ主人公の 気持ちに寄り添ってみて やっぱりどうしても納得で きず黙示録から世界中の神話・伝承・精神文化を経巡って釈 迦やイエスの苦悩まで想像してみたりしましたが結局意味不 明で「凡人にはわからない深い話なのだ」と思ったりしていたこともあります。
 
現在は、私自身お先に定年退職してそれ以後ヒマと脱力と 痴呆の始まりからもう深く考えるのはやめようと思うこの 頃、今まさに評判の日大危機管理能力問題などに触れながら 「人間の罪と罰」って割と単純な話だったのかも知れない、 と思うようになりました。
 
要するに「過ちを改むるに憚るなかれ」ってことなのでは ないでしょうか、と。
 
人は過ちを犯す。それは仕方がない。問題は本人がそれを 「悪いことだ」と自覚しているかいないか。ちゃんと謝罪で きるか。その勇気があるか。
 
大抵の人は「バレなきゃラッキー。こんなのは罪のうちに 入らない」と思って罪を重ねていく。エライ人ほどその責任 が大きくなればなるほど、自らの罪を認めて懺悔することが できなくなる。
 
終わりの日に。  胸を張って自己申告できる自分であるかどうか。「罪と罰」は読んだことがないのですが。 清水先生の終わりの日はまだ先のこと。その前に次回作楽 しみにしております。
 
お身体だけはどうぞお大切に。自分が思っているほど肉体はもう若くはないということをご自覚の上、心は青年のまま で正義の大鉈を。

(しが・きみえ   漫画家、日本大学芸術学部文芸学科講師)