随想 空即空(連載194)

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有即無 無即有 有無即空 空即空 空空空 正空 (清水空雲)

随想 空即空(連載194

清水正  

 

 ドストエフスキーイエス・キリストに対して熱狂的な賛美の言葉をおくっているが、わたしには彼のような熱狂はない。ドストエフスキーは小説家としてポリフォニック的思考法を存分に発揮したが、『作家の日記』における時評的な記事においては驚くほどモノローグ的である。特にトルコとの戦争におけるロシア帝国の方針を支持する言説などに触れると首を傾げざるを得ない。сострадание(同情・憐憫)の感情を湛えた多くの作中人物を造形したドストエフスキーが、『作家の日記』では熱狂的な戦争讃美者として登場する。ここでドストエフスキーは民族、宗教を越えて戦争の残虐、悲惨さを訴える人間の苦悩の貌を失っている。わたしの最初の著書は『ドストエフスキー体験』でその増補改訂版のタイトルは『停止した分裂者の覚書』である。ディオニュソス的多義的なドストエフスキー文学の宇宙をさまよっているうちに、わたしはポリフォニック的思考法をわたしなりに身につけたといえるが、その代償として唯一絶対の《我》の崩壊を引き受けなければならなかった。この事については「ドストエフスキーそのディオニュソス的世界」で詳細に語った。その時、妙に思ったのが、ドストエフスキーのポリフォニック的世界を理解する為には読者自身がポリフォニック的思考法を身につけなければならないと言っていたミハイル・バフチンが《我》の崩壊に関して一言も触れていなかったことである。このことはドストエフスキーにも言える。彼らはポリフォニック的思考法を身につけても、どうやら唯一絶対の《我》の崩壊という危機には襲われなかったらしい。ここにはポリフォニック的思考法にもびくともしないキリスト教的自我が確固として存在しているのかもしれない。

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