随想 空即空(連載191)

清水正の著作、D文学研究会発行の著作に関する問い合わせは下記のメール shimizumasashi20@gmail.com にお送りください

 

大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。

sites.google.com

 

お勧め動画・ドストエフスキー罪と罰』における死と復活のドラマ https://www.youtube.com/watch?v=MlzGm9Ikmzk&t=187s

 

清水正の著作購読希望者は下記をクリックしてください。

https://auctions.yahoo.co.jp/seller/msxyh0208

                清水正・画

大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。 #ドストエフスキー清水正ブログ# 

 

有即無 無即有 有無即空 空即空 空空空 正空 (清水空雲)

随想 空即空(連載191

清水正  

 

 わたしは今年七十五歳になったが、自我に目覚めた中学時代から今日に至るまでキリスト教に入信しようなどと思ったことはただの一度もない。小学生の頃から時間については執拗に考え続けていたが、キリスト教の神について真剣に考えたことはない。換言すれば、キリスト教の神がわたしの人生に切実に迫ってきたことがない。わたしはドストエフスキーを読む前にベルグソンの『時間と自由』を読んだが、すでにニーチェ永劫回帰説に共鳴していたわたしはベルグソンの〈自由〉をも〈必然〉と同義の自由として理解した。無限の存在可能としての自由などと心躍るようなことを言われてもそんな幻想にひたることはできなかった。過去は過ぎ去った一義的絶対であるが、未来は自分の自由意志によってなんでも選択できるというこの考え方は、その根底にキリスト教的な直線的時間論が据え置かれている。ベルグソンは未来に無限の存在可能性を認めているから、時間を円環的にとらえ、未来をすでに一義的に決定された過去と同様に見なすニーチェの虚無と絶望を抱え込むことはない。であるから同時に、ベルグソンにはニーチェの自由と必然の合体する宇宙的歓喜も訪れることはない。自由意志の意志を統括する或るなにものかを感触することもできない。

 ニーチェ永劫回帰を認める者にとってすでにキリスト教の神はその絶対性を根底から剥奪されている。善悪観念を予め絶対として措定する人格神など、人間が勝手に幻想したものでしかない。ニーチェは若い頃は敬虔なキリスト者であったが、神に対する懐疑的思弁を徹底し、永劫回帰の念に撃たれるや、ただちにキリスト教から離れる。しかしニーチェほどキリストにこだわった詩人もいない。ニーチェは不断に〈ディオニュソス的なるもの〉を〈キリスト〉に対置せずにはおれなかった。極端な言い方をすれば、ニーチェは〈反キリスト〉を説いた〈キリスト〉、〈ディオニュソス的なるもの〉を抱え込んだ〈キリスト〉であったとも言えようか。

大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。

www.youtube.com

 

大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。 

エデンの南 清水正コーナー

plaza.rakuten.co.jp

動画「清水正チャンネル」https://www.youtube.com/results?search_query=%E6%B8%85%E6%B0%B4%E6%AD%A3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB

お勧め動画・ドストエフスキー罪と罰』における死と復活のドラマ https://www.youtube.com/watch?v=MlzGm9Ikmzk&t=187s

清水正の著作購読希望者は下記をクリックしてください。

https://auctions.yahoo.co.jp/seller/msxyh0208

お勧め動画池田大作氏の「人間革命」をとりあげ、ドストエフスキーの文学、ニーチェ永劫回帰アポロンディオニュソスベルグソンの時間論などを踏まえながら

人間のあるべき姿を検証する。人道主義ヒューマニズム)と宗教の問題。対話によって世界平和の実現とその維持は可能なのか。人道主義一神教的絶対主義は握手することが可能なのか。三回に分けて発信していますがぜひ最後までご覧ください。

www.youtube.com

 

www.youtube.com

www.youtube.com

大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。