小林リズムの紙のむだづかい(連載386)

清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演を引き受けます。

清水正『世界文学の中のドラえもん』『日野日出志を読む』は電子書籍イーブックジャパンで読むことができます。ここをクリックしてください。http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/190266.html


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

小林リズムの紙のむだづかい(連載386)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。


清水正の著作はここをクリックしてください。

http://d.hatena.ne.jp/shimizumasashi/searchdiary?word=%2A%5B%C0%B6%BF%E5%C0%B5%A4%CE%C3%F8%BA%EE%CC%DC%CF%BF%5D


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp

清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。
小林リズムさんがエッセイ本をリンダパブリッシャーズ(http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru)から刊行することになりました。本のタイトルは『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった八日で辞めた話』発売日四月五日。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru

日藝・江古田校舎購買部に平積みされています。

江古田購買部の小泊さん。お世話になっています。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
小林リズムの紙のむだづかい

【しゃべるときは勢いで乗り切るタイプ】




パソコンのメールに知らないアドレスから連絡が来ていた。何かと思って開いたら、電話取材の依頼だった。入社した会社を8日で辞めた話という旬な話題を、ネットで話を取り上げたいという。私は先方が何を聞きたいのか、自分は何を話せばいいのかもよくわからないまま、二つ返事で承諾した。こういうのはよくわからなくても勢いが大事なのだ。目の前にきた波に乗るか乗らないかは、乗ってから考える。(故に、行き当たりばったりでいきている私は騙されることが多いとも言える)。

ただ、そのとき私は「どうせ……」と思っていた。この「どうせ……」というのは、どうせ私はセクハラ企業で泣き寝入りしていて、就職の路頭に迷った女性として紹介されるのだろうということだった。私は『可哀想で気の毒な子』として人の目に映る。不幸な部分だけを抽出し、つぎはぎのように繋ぎ合わせ、生ゴミを漁る虫のように下品に食いつくして消費される。これまで私自身が自分の出来事をそうアピールしてきたように。
けれど面白いことに私はそのことについて何の不満もないのだった。それで目につくならなんでもいいとさえ思った。自ら率先して不幸なエピソードをネタにしているのだから、周りはもう可哀想だとは言えない。事実私は可哀想ではないのだから、知らない人にどう思われても構わなかった。その考えは、自分の持っている頑強さからきていると思っていたけれど違った。それは、自分がとても守られた環境にいることを自覚しているからできるのだ。私はときどきそのことに泣きそうになるくらいに感謝する。

電話は、私が指定した時間を少し過ぎてからかかってきた。下世話な話ばかり尋ねられるのだろうと思った予想を大きく裏切られた。先方は企画の趣旨に無理やり合わせるのではなく私自身が“どう思うのか”について深く掘り下げてくれた。自分でも何を言っているのかよくわからない、筋道の通っていない話でも根気強く聞いてもらえたことは嬉しかった。ああ、この人は自分の仕事に誇りを持っているからできるのだと思った。そして私はまだそういうふうになれていないのだと気づかされた。
とはいえ、私はやっぱり話せないのだ。言葉で伝えるということが本当に苦手なのである。話しているうちに矛盾に気づいて、軌道修正しようとするも混乱して何が言いたいのかわからなくなってしまう。もともと脳内の処理スピードが恐ろしいくらいにスローなのにせっかちで、近道をしようと急ぐから変なふうに繋がってうまく話がまとまらない。こんなふうにもどかしい気持ちになることの反動なのだと思う。私は書くことをやめられないのは。




 小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
http://ameblo.jp/nanto-kana/

twitter:@rizuko21


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