林リズムの紙のむだづかい(連載318)

林リズムの紙のむだづかい(連載318)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。


清水正の著作はここをクリックしてください。

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四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp

清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。


小林リズムさんが八月九日「ミスID」2014にファイナリスト35人中に選ばれました。
http://www.transit-web.com/miss-id/


小林リズムの紙のむだづかい(連載318)
小林リズム
 【出版への道 ②】



   
オフィスやばい。

リンダパブリッシャーズは、その洒落た会社の名前にぴったりな建物のなかにあった。
なにこれ、高級マンションっていうの?いったい何階まであるんだ…。場違いな気がしてそわそわする。
もしかしたらお金持ちの愛人に会いにいくような気分ってこんな感じ?ドキドキと緊張と、ちょっとした優越感。

ゲン担ぎ(?)として、教祖会社の経営者にもらったお金で買った、ちょっと良いワンピースを着て行った。シフォン素材の、淡いグリーンで切り替えタイプになっている。防寒対策のためにコートの上から巻いたフェイクファーが、いかにもフェイク!という感じがしてきて、安っぽいからとはずした。

緊張はしたけど、期待はしてなかった。「これも人生経験だよね〜」という気持ちだった。だから、案内された部屋でお茶をいただいたときも「素敵な青いグラスだなぁ…」などと呑気に思う余裕があった。
けれど『書籍化について』と書かれた紙をもらってから、私の思考回路は完全にショートした。セーラームーンもびっくりだ。

それからあとのことは、ほとんど覚えていない。編集者の方がしゃべっている様子が映像で思い浮かぶけれど、会話の内容を思い出せない。とにかく「自費出版じゃないですよ」と言われたこと、「ああ、お金かからないんだ…」とほっとしたこと、発行部数やらタイトルや具体的に書かれた紙を「これ、一生とっておこう」と思ったことだけは覚えている。

出版社をあとにしたあと、内臓から喉の奥へとじわじわとこみあげてくる気持ちがあった。
何これどうしよう、現実?ヤバくない?ねえ、ヤバくない?
アホみたいに興奮する。嬉しいとか幸せとかいうよりも、それはもうひたすらに「興奮」でしかなかった。興奮すると泣きそうになるものなんだと初めて知った。

とりあえず、とりあえず電話をしよう…。そう思ってお母さんに連絡をする。3コールくらいですぐに出た。私は大まかに報告する。お母さんの「よかったじゃん!」を聞いて、興奮から喜びへと感情が変化していった。
…のだけども。なんといったって、そのときは、まだ本について一文字も何も書いていないのだった。
喜ぶの早い!笑


 
 
 小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
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