小林リズムの紙のむだづかい(連載299)

小林リズムの紙のむだづかい(連載299)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。
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清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。


小林リズムさんが八月九日「ミスID」2014にファイナリスト35人中に選ばれました。
http://www.transit-web.com/miss-id/


小林リズムの紙のむだづかい(連載299)
小林リズム
   【願うだけタダ】

  

 1月△日 ×曜日

 祖母と詣に行った。お賽銭箱を前にしてよく考えてみると、祈る内容が思い浮かばないことに気づいた。「仕事がうまくいきますように、とか…?どんなふうに仕事がうまくいくかというと、きちんと能力をつけて…」などと思考が巡りにめぐって結局は『努力を積み重ねて頑張りましょう』という結論にいきつく。仕事も恋愛もお金も、すべては自分の力でなんとかするものしかなくて、神にお願いするものなんて浮かんでこないのだった。この心意気がダメだったのだろうか…。絞りに絞り出して神様には「健康でいられますように…」とお願いをしたのに、家に戻ってきたらひどい吐き気に襲われた。お酒も飲んでいないのに、新年早々トイレにしがみついて5回ほどリバースしてしまうという異様さ。吐くのってこんなにも気持ち悪いことなのかとしみじみした。食べた物が胃で消化する感じがせず、だるくもたれている。どんなに吐いても胃からこみあげてくるような気持ち悪さから解放されず、「神よ!なんなのよ!健康祈ったじゃないの!」と心の中で毒づいてしまうほどだった。

 幼いころはよく、小さな願掛けをしていた。たとえば「次の信号が赤になる前に渡りきれたら、学校を休める!」とか「息を止めたまま階段を登りきれたら、学校を休める!」とか。(ああ思い出した。小学校低学年の頃は本当に学校が嫌いだったのだ)。いずれもうまくいった記憶がないのだけれど、心のなかで一心不乱に祈っていた。そのためにトイレを我慢したことも、まばたきを我慢したことも、数えきれないほどあったはずだ。あれって一体なんのためにしていたのだろう…。もちろん学校を休みたいがためにやっていたのだけれど、単に自分の希望通りに進める可能性もあると信じたかったのかもしれない。私にとって学校は「行きたくない場所」であったし、同時に「行かなくてはならない場所」でもあった。子どもだから自分の意思で選べることは限られていて、神様にお祈りするくらいの方法しか知らなかったのだと思う。

 
 小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
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