本日の「マンガ論」は「ドラえもん」の講義と演技

本日の「マンガ論」は「ドラえもん」の講義と演技
テーマは「世界文学のなかの『ドラえもん』」
『ドラエモン』論は七十枚ほど書いてあるが、講義ではソフォクレスオイディプス王」やドストエフスキー罪と罰」「分身」や宮沢賢治の童話との関連を追及。ニーチェハイデガーの時間論なども絡めているが、一時間や二時間ではとうてい語りきれるものではない。後半は演劇学科の学生に演技してもらった。
わたしが批評した『ドラえもん』論は第一話のみである。ここ三週間ほどは飲みの席でも授業でも『ドラえもん』の話で大盛り上がり。本気で『ドラえもん』論を出版しようかなどとも考えている。本は売れないので市販でなく私家版で薄い本にしようかと思う。






受講生の感想

やっぱりのび太は死んでいると私もおもいました! ドラえもんは救世主ですね! 私にもドラえもんがほしいです。
(演劇 浅野美紀)

のび太の両親がのび太の事に深い関心を抱いていないところが、のび太が分身を見るまでにいたってしまった原因の一つにも思えてならない。両親の笑顔がおそろしかった。
(映画 河合真子)

のび太の死亡時刻が明らかになったのが新発見です。驚きました。彼はある意味永遠の少年ですね。
(演劇 根本聖)

初めて、第一話を読みました。絵がかわいかったです。そして、時間の話にはとても驚きました。ない過去とない未来なら、確かに今もないはずです。のび太が死んでいて、救いにドラえもんは来たというのも、とりはだものですね。
(文芸 山内葵)

のび太が危険な精神状態とはとてもおどろきました。全く考えたことなかったです。
(文芸 廣中穂菜美)

のび太が死んでいる、と聞いてギョッとしました。私の中でのび太=平凡な男の子だったので、生と死の境の少年という考え方は意外すぎました。
(文芸 山田佑美)

のび太は、そう言われると、死んでいるかもしれません。「ドラえもん」には「もしもボックス」なるものがあります。あれは「もしも〜」のパラレルワールドへの逃避である、というのが私の持論です。
そもそも、そのように、ドラえもんのび太パラレルワールドへ誘っただけかもしれません。
(文芸 大西由益)

ドラえもんも「死」という内容が隠れていることに驚きました。また、オイディプス王の話をあわせた解釈が分かりやすく、納得しました。
(演劇 幸本直子)

ドラえもんの原作1話を読んだことがなかったので新鮮でした。けっこうブラックなはじまり方でびっくりです。簡潔にのび太の周囲の人物の関係性が表されていてよくできていると思いました。
(演劇 芳尾まどか)