ユッキーの紙ごはん(連載12)

清水正への原稿・講演依頼・レポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演を引き受けます。


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp

清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。

ユッキーの紙ごはん(連載12)


【メルマガだけは私を裏切らない】

ユッキー


つい昨日、人材派遣会社主催のインターンシップ合同説明会に参加してきた。いろいろな企業の人事部の方がいらっしゃって、その方々とお話をし、更には就活生同士の合流も促そうという意図のもとに開催されたものらしい。

実際に参加した就活生は私を含めて11人。合同説明会、という名目にしてはこじんまりとした印象を受け、正直あまり期待していなかったのだけど、思った以上に良かった。最初から最後まで和気藹々とした雰囲気で、いろいろな大学の人と仲良くなれた。

となれば、連絡先を交換しようという話になる。帰りにみんなして「LINEやってる?」「Facebookやってる?」と連絡先を教えあった。
そのときに、誰かが「うわっ! こいつ、LINEの友達の数、超多い!」と叫んだ。「うそ、何人?」「え、別に普通だよ。310人くらい」。(LINEを知らない方は、要はアドレス帳に登録されている人数=友達の数と想像してください)

ひょえっ……。と内心へんな悲鳴をあげていると、「え、俺もそのくらい」と一人が言い出した。うっそお。最初に騒いだ男が、「えー! 俺、250人しかいねえよ」と嘆く嘆く。

嘆きたいのは私だった。300とか200とか、そういうレベルじゃない。私は自分の携帯画面が彼らに見えないように、サッと隠した。私の「友達」の数は、彼らの半分以下だ。

リア充……。と、もはや死語になりかけている単語が久しぶりに脳内に浮かんだ。その後みんなでラーメンを食べに行って、遅くまではしゃぎにはしゃいできたのだが、その間に交わされた会話も、眩しいというか、私とは程遠い世界というか。
 まず異性の友達が多い時点ですごい。その異性が恋人でもないのに泊まりにくるとかまで聞くと、もはやまともに「すごい」と言っていられない。しゅごいいいいい!! ってなっちゃう。発狂。

以前はこういうことがあると、「ああ、私って友達すら少ない、スケジュール帳真っ白なダメ人間…」と健気にへこんでいた。
ところが最近は自己防衛本能が働いてきたのか、逆にそのダメさ加減に快感を得るようになってしまっている。ふふ、リア充に混ざっている私…これ絶対に明日には私の存在は忘れられているんだろうな……。微笑みながらちょっと涙が出てくる。快感と苦痛は紙一重ってね!

一生懸命リア充に馴染もうとはしゃいできた(空回りしてきた)結果、全身が謎の筋肉痛になり、今朝起き上がることだけに3分を要した。もうだめ。



※肖像写真は本人の許可を得て撮影・掲載しています。無断転用は固くお断りいたします。