「マンガ論」講義

清水正への原稿・講演依頼は qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。
ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演を引き受けます。
ここをクリックしてください エデンの南   清水正の林芙美子『浮雲』論連載    清水正研究室  
D文学研究会発行本   グッドプロフェッサー
京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもんの第一話「未来の国からはるばると」の最初の見開き二ページに関して八十分の講義がアップされています。また、つげ義春の代表作『チーコ』に関する講義も同じくアップされています。京都造形芸術学部マンガ学科の学生さんたちに演技もしてもらっています。下をクリックするとつながります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp
http://www.youtube.com/user/kyotozoukei?feature=watch

「マンガ論」は日野日出志の「蔵六の奇病」。朗読・演技をさせながらの講義。

第八回「マンガ論」受講生の感想

映画学科と文芸学科の人々による演技を見ることで「蔵六の奇病」をより深く考えることができました。訴えかけている内容までも読みとれるようになれれば、私もよりマンガを楽しめると思いました。
(写真・山口保奈美)

1ページ1コマ目からたくさんの作者の意図が込められているとは、読みとれなかったので、すごく驚いたけど、どれもうなずけるものばかりでした。桜の木の枝が途中で折れていることが、蔵六の未来を予期していたことが、いちばんびっくりしましたが、そこからすでに物語の結末へ向かっていたのか、と思うとすごいなあ、感心してしまいました。ねむり沼の死肉をあさってまで、絵をかき、絵に没頭していた蔵六。母にも見捨てられた悲しみのとてつもない深さが実演からも伝わってきて、その絶望の中で生涯をかけて絵を描いていた蔵六を思うと苦しくなりました。現実に向き合うというのは本当に難しいのでこの漫画を読むと胸がいたくなったんだなぁ、感じました。
(放送・土井真奈実)


芸術家として生きていくための覚悟というものを思い知りました。
(演劇・鈴鹿道儀)

今まで「マンガ論」で扱ったまんがで一番好きでした。泣きそうになりました。
(米山舞)

【蔵六=日芸生】考えてもみなかったです。マンガ論(実習じゃないところ)でも演技がもっとできるようになりたいと思いました。
(高野璃奈)

カラスの声などをやるのが楽しかったです。蔵六の奇病が、芸術家の話とわかってなっとくしました。何度も読みたくなりました。
(演劇・佐藤英美)

途中、蔵六の叫びがコマから聞こえてくるようで、泣きそうになりました。幸せな人が一人も出てこないマンガだと思います。同じ不幸でも、蔵六の苦しみと村人の苦しみだったら蔵六の方を選びたいところですが、自分というものが一番わからないので、最後にどちらを選ぶかわかりません。いろいろとつきつけられます。
(文芸家・吉田紗耶香)

蔵六、私の胸で良かったらおいで……!!
(文芸・原璃紗子)

感想文にも書きましたが、読む度に悲しみが心を支配する心地がします。
(文芸・古賀千雪)

人間が生きる現実を見据えなきゃいけないという言葉が重かったです。芸術家としてはもちろんですが、人として、自分の意志を曲げずに生きる難しさを知りました。揺らぐことのないように思われる母の愛すら現実の前では真っすぐに通すことが困難という。悲しい現実を突きつけられました。
(文芸・篠原萌

今日の授業は凄く面白かった。芸術学部で臭いとか汚いとか言ってちゃだめだって、もっともっとつきつめてやってかなきゃだめだって思った。もっと本気でやればきっともっとムカツいたり、そんな気持ちになれると思う。ムカツいたり悔しい気持ちになれてないのが悔しかった。
(文芸・宮田みな美)