小林リズムの紙のむだづかい(連載352)

小林リズムの紙のむだづかい(連載352)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。


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四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
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清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。


小林リズムさんが八月九日「ミスID」2014にファイナリスト35人中に選ばれました。
http://www.transit-web.com/miss-id/


小林リズムの紙のむだづかい

【社会不適合者】



 
美容室へ行って髪を切ってもらっていると、たいてい「今日はお仕事お休みですか?」という切り口からのトークが始まる。まるで合言葉のように自然に聞いてくるから、うっかり「ハイ…私は丸の内でOLをやっているのですが」などと答えたくなってしまう。そんなことしないけど。というわけで、私は今アルバイトをしていると話すとたいてい年齢を聞かれて、さらになぜ就職をしなかったのかをオブラートに包みながらも聞かれるので、新卒入社した会社の話をネタとして披露するのだった。
今回もそんな感じで「経営者にこんなこと言われたエピソード」を話していると、美容師さんは、
「あー、あるっすよね、そういうとこ。僕も横浜の美容室で就職したんですけど、そこの新人研修がマジでヤバかったっす……」
と言うので、どんな内容か聞いてみた。

なんでも、真っ暗な部屋に5人ずつ入れられて「お母さーん!」と叫ばせるらしい。そこには検査官もついていて、小さな声の人は容赦なくやり直しされられる。
「えっ……!それをやらせる意味ってなんですか?美容師さんの仕事と関係ないですよね……?」
と私が聞くと、美容師さんいわく、
「美容師って我が強い人が多いらしいんすよ。で、自我を捨ててワンランクアップした自分に成長するためにやるとか言ってたなー。啓発セミナーって言われてましたねー」
とフランクに言うではないですか。さらには、
「5人組になってサザエさんの曲を手話で覚えさせるんすけど、ひとりでも間違えたら連帯責任で、反省文書かされるんっすよねー」
とか。啓発セミナーなんて、都合よく扱える言葉だこと。
バカバカしくなって辞めていく人もいる一方で、感極まって泣き出す人もいるらしい。なんだか洗脳みたいだなぁと思った。この研修自体がある種の洗礼なのかもしれない。ハマッていく先輩たちはギラギラしていて、売上もばんばん伸ばしていくんだって。だから悪いようには思えないらしい。
これをこなせずに辞めてしまう人が『社会不適合者』と言われるとしたら、なんだかやってられないな。でも、ずっと同じ場所で働き続けるなら洗脳されたほうが楽かもしれない。言われた通りにやっていれば、お客さんも喜んで技術もアップして稼ぎもよくなるんだもんね。あれ、じゃあこの洗脳っていいことなの……?そんなふうに思えてしまうのがまた怖い。



 小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
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