畑中眞由美さんと妹の恵さんが芸術資料館を訪れた

十四日午後一時に畑中眞由美さんと妹の恵さんが芸術資料館を訪れた。その後、一時間余り図書館長室で寛いでいただいた。午後は八時半、池袋で朝内拓雄さんの写真展示会に行って来た。


日藝芸術資料館にて



日藝図書館長室にて



朝内拓雄さんの写真展示会にて






本日、マンガ評論家の荒岡保志さんが「畑中純の世界」展示会場を訪れた

本日、マンガ評論家の荒岡保志さんが「畑中純の世界」展示会場を訪れた。

※肖像写真は本人の許可を得て撮影・掲載しています。無断転用は固くお断りいたします。

日芸図書館主催「畑中純の世界」に彫刻家の鷹尾俊一氏、畑中眞由美さんが訪れました

日芸図書館主催「畑中純の世界」に彫刻家の鷹尾俊一氏、畑中眞由美さんが訪れました。


鷹尾俊一氏は日本を代表する彫刻家


畑中眞由美さん。七月十日には文芸学科特別講座で「畑中純の魅力」を語ってもらいます。

畑中眞由美さんのお茶目な一面をみせていただきました。

日芸図書館主催「畑中純の世界」は本日より日芸芸術資料館で開催

日芸図書館主催「畑中純の世界」は本日より日芸芸術資料館で開催します。


芸術資料館副館長の鈴木教授と。






「熊谷元一展を見て」小澤百花

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熊谷元一展を見て 
 小澤百花   

今回の展示で率直に思ったこととしては、熊谷元一氏の写真家、また教育者としてのポテンシャルの高さである。まず、私が思うに、写真家としての重要な素質は着眼点であると言えよう。なぜなら、いくら優れた技術を持ち合わせいようが優れた行動力があろうが、着眼点がよくない限り人には認められず、無意味なものであるからだ。よって、黒板絵の数々を被写体としてとらえ続けた熊谷氏の着眼点は写真家熊谷元一を評価する上で無視することが出来ない点である。
また、熊谷氏のもう一つの顔が教育者であるということだ。初め私は何も考えず、無の状態で展示を見て回った。段々と子供らしさ溢れる黒板絵にのめり込み、伸び伸びとした子供の絵にある種の感動を覚えていった。しかしふと我に返らされることとなる写真に出会う。それは吉田茂の似顔絵を描いた黒板絵である。この時私は急に時代を感じさせられた。子供はどんな時代でもそのままの自分をさらしながら生き、純粋である。あまりのその純粋さにこの時代が戦後の貧困に立たされていた厳しい時代であることなどを忘れてしまっていたのである。子供であっても多くの自由を与えてもらえなかった子供たちにとって、熊谷氏はこの黒板絵を通して自由な表現、それは芸術の根源を感じて欲しかったのではないだろうか。教育者としての熊谷氏は伸び伸びとさせることで表現を教えていたのであろう。

熊谷氏は教育者であると同時に写真家であることを痛感させられるのは、この子供たちの黒板絵を作品として写真に残したと言う点である。記録写真の種類は様々であり、いろいろな写真家がやっていることではあるが、この場合、表現の幅として記録写真にしているのでは無い。言うなればすべての黒板絵合わせて一つの作品なのである。その、アーティスト性のようなものに感動させられました。写真を学んでいる身としては写真と言うのは芸術作品であってほしいと個人的に思っているので、ただの記録で終わっていないということに注目しました。

教育者としての熊谷氏は生徒同士の喧嘩を仲裁に入る訳でもなく、ただカメラを向けていたと言うことを考えると生徒たちといかにして客観的に接していたかがわかる。現代の教師は生徒たちの個の重要視の仕方を改めるべきである。それは漠然とした言い方であるかもしれないが、例えるのであれば生徒に対して自分の価値観を押し付けたりであるとか、自分の信念を強要したりすることにある。私は実際に小学校時代にそういった教師に悩まされ、苦しんだ経験もある。子供はそれぞれ成長の速度も異なるであろうし、そのことをふまえた上で接することのできる教師こそが真の教師と呼べるであると私は考える。熊谷氏の場合は黒板絵によって生徒たちに自由の大切さを教え、またそれによって生徒たちの個を見出していたのであろう。それは熊谷氏の教え子であった元生徒の女性の後日談からも見受けられる考察である。熊谷氏と生徒たちの信頼関係はこの黒板絵を通してつくられていき、またそれが熊谷氏が生徒たちの姿を捉えた作品になっていったとわかる。被写体が人間である場合はいかに信頼関係を築いて写真に溶け込ませるかが重要である。そのため、生徒たちの学校での雰囲気を自然のまま捉えた作風は熊谷氏にしか成せないものであり、この作品を人々を惹き付けさせるものとする要因の一つにあるであろう。

子供たちの黒板絵を見ているとまるでキャンバスに描かれた絵画のように見えてくる。それは、子供たちの自由な絵が黒板の縁に囲まれ、それが額縁に囲われた作品であるかのように錯覚させる。子供たちを芸術家に仕立て上げた熊谷氏の教育の方式は今の人々は見習うべきであり、本質を変えるべきである。昨今では教師と生徒を隔てる教壇の撤廃であったり威圧的な姿勢をなくす努力がなされているようであるがそれの先駆けを熊谷氏はしていたのではないだろうか。教師の聖域でもある黒板を開放し生徒たちに自由に使わせるというは当時では今以上にタブーなことであったことが想像つく。教育者としての熊谷氏は真に子供たちにとって必要なことを追求していったのであろう。
子供たちのことを考えた教育をしつつ写真家として写真を追求していった熊谷氏だからこそこの作品を残すことが出来たのである。特に熊谷氏が写真家としての特徴とあげて良い点は当時の時代の流れや情勢を揶揄するかのような写真が数多くあるということである。それは現代社会に自分が生きていることによってみえる見え方であるのかもしれないが、少年がパンをむさぼるように食べていたりであるとか、子供たちを辛辣に捉えることによってその時代を風刺しているのが垣間見える。一見黒板絵に関係のないこととも思えるがこれは子供たちのことを客観的な視点で見つめそして時代をも客観的に見つめていたと言うことにある。
私は写真を追求していく上で重要なヒントのようなものを数多く得た。そして、教育者としてまた一アーティストしての熊谷氏をこの「黒板絵は残った」を通してみることとなった。

熊谷元一写真集『黒板絵は残った』(D文学研究会発行・星雲社発売)は五月三十日に刊行されました。

定価は1800円+消費税

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展示会「畑中純の世界」案内

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日藝図書館主催の「芸術資料館」での展示会「畑中純の世界」は七月七日より七月三十一日まで開催されます。「まんだら屋の良太」で知られる異才の漫画家・畑中純のエロスとカオスの曼陀羅宇宙へと誘います。ぜひご覧ください。

写真家熊谷元一展

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写真家熊谷元一展を訪れた人々


熊谷元一展・打ち上げ 同心房にて