星エリナのほろよいハイボール(連載88)
清水正への原稿・講演依頼は qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー・宮沢賢治・宮崎駿・今村昌平・林芙美子・つげ義春・日野日出志などについての講演を引き受けます。
ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/
四六判並製160頁 定価1200円+税
京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
『ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp
清水正へのレポート提出は qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。
星エリナのほろよいハイボール(連載88)
松崎しげるさんの生歌を聴く
星エリナ
年に一度の日芸賞。校友とのつながりを深めることを目的として作られた賞があります。今年で第8回となりました。日芸に在学していた人で、簡単に言うと有名になった人、日芸生の夢となる先輩へ贈るものです。
過去の受賞者もかなりの有名な方々。そして、私が所属している文芸学科の先輩もたくさんの日芸賞受賞者がいらっしゃいます。林 真理子さん(第5回)、よしもとばななさん(第7回)。そして、今回、松崎しげるさん(第8回)が受賞されました。
日芸賞を受賞された方による特別講演が毎回行われています。先日は松崎しげるさんの特別講演が大ホールで行われたので、参加してきました。正直、松崎さんは母よりも上の世代です。母に聞くと、代表曲の愛のメモリーと、ライオンズの応援歌しか知らないと言われました。私と全く同じじゃないか。どんな曲を聞かせてくれるのか、とても楽しみにしていきました。それでもやっぱり愛のメモリーは聞かないと帰れない、とも思っていました。
松崎さんが登場すると会場もすごく盛り上がって、トークも上手ですし、やはりプロだと感じました。実は私も高校生のときに、友だちのバンドに呼んでもらって1回だけライブステージを経験したことがありますが、何もうまいこと喋れなかったことを覚えています。
今年65歳になるとは思えないスタイル、声量、全てが見事でした。ライブステージ後のインタビューでも、「愛」についての質問に答えてくださいました。大学生という多感な(笑)時期にぴったりのお話が多く、年齢差を感じさせない講演でした。
恋愛しなきゃラブソングは歌えない。松崎さんはそうおっしゃいました。私もそう思います。恋愛しなきゃ恋愛小説は書けない、と文芸の先生もおっしゃっていました。失恋しなきゃ失恋話は書けないし、不倫しなきゃ不倫話は書けない。高校に通わなきゃ高校生の話は書けないし、大学も同じ。私は同じように、社会に出なきゃ社会に共感してもらえる小説も書けないと思っています。妊娠して、出産しなきゃ、子育てしなきゃ、母の気持ちを書くことはできない。きっと、父の気持ちは一生わからないと思います。でも、経験できることは全て経験したい。
だからこそ、私は私で夢を追っていきたい。そう思える講演でした。ラブソングを歌い続ける松崎さんのように、私も恋愛小説を書き続ける私でいたいです。素晴らしい講演、ありがとうございました。
ちなみに、聞きたかった愛のメモリーも歌ってくださいました!
※肖像写真は本人の許可を得て撮影・掲載しています。無断転用は固くお断りいたします。