小林リズムの紙のむだづかい(連載453)

清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演を引き受けます。

清水正『世界文学の中のドラえもん』『日野日出志を読む』は電子書籍イーブックジャパンで読むことができます。ここをクリックしてください。http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/190266.html


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

小林リズムの紙のむだづかい(連載453)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。


清水正の著作はここをクリックしてください。

http://d.hatena.ne.jp/shimizumasashi/searchdiary?word=%2A%5B%C0%B6%BF%E5%C0%B5%A4%CE%C3%F8%BA%EE%CC%DC%CF%BF%5D


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp

清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。
小林リズムさんがエッセイ本をリンダパブリッシャーズ(http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru)から刊行することになりました。本のタイトルは『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった八日で辞めた話』発売日四月五日。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
小林リズムの紙のむだづかい(連載453)




【ふやけた女】



【ふやけた女】


 6枚切りだろうと8枚切りだろうと、毎食パンを食べ続けるのなんて土台無理な話で、一人暮らしをしていると食パンは絶対に食べきれないし、必ず賞味期限を切らしてしまう。台所や冷蔵庫の上に置きっぱなしにしてカビを生やしてしまったこともある。まだ1枚しか食べていないのに。そういう理由で私は長いこと食パンを買っていなかった。だから、
「え、食パンなんて買ったらすぐに冷凍すればいいじゃん」
 と若干引き気味に友達に言われたときは「……確かに。ていうかなんで気づかなかったんだろう。ごめん、食パン……」と、これまで廃棄してきた食パンたちを弔って心が痛んだ。

 それからというもの、食パンを買ったらそのまま冷凍庫に放り込んで、食べたくなったらレンジで解凍する、という日々を繰り返していた。うちにはトースターがない。かわりに電子レンジがトースターの役割もする。けれど電子レンジのトースター機能はレンジ内を温めてから焼くために時間がかかるし、電気代も余計にかかってしまう。よって、「解凍しただけのふやけた食パン」を食べることが常になっているのだけど、これが妙に美味しく感じて、すっかりハマってしまってしまった。

 まず、電子レンジで解凍した食パンが熱すぎるくらい熱いのがいい。ふわふわにやわらかくて、しめっていて、食いちぎるときにしけっているような噛みごたえがある。レンジで解凍したパンをタオルで包んで、はふはふとさせながら耳から食べる。歯型をつけながら残った白いふわふわの部分が一番おいしい。口の中でつぶすと、ぷしゃっと熱い空気が出てきて、冷凍庫と食パンの風味がまざってへんな味と匂いを発する。そのアットホームな所帯じみた味がなんとも言えない。トースターでこんがりと焼かれたきつね色の食パンよりも、今の自分の身の丈に合っている感じがする。私は身の丈に合っているものをそのまま味わうことが好きなのだ。いつか、
「あのときはお金がなくて。スーパーで買った賞味期限ぎりぎりの73円の8枚切りの食パンを冷凍して毎日食べていましたね。解凍した食パンがむちゃくちゃ美味しいんですよ。こう、しけった感じっていうんですか? パンに冷凍庫のにおいが染みついちゃってて、哀愁的だったんですよね。今でも懐かしくなってよく食べます」
とか情熱大陸で言ってみたい。



  

 小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
http://ameblo.jp/nanto-kana/

twitter:@rizuko21


※肖像写真は本人の許可を得て撮影・掲載しています。無断転用は固くお断りいたします。