文芸批評論

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清水正の著作   D文学研究会発行本   グッドプロフェッサー

本日の「文芸批評論」はマルメラードフの告白、「ロシア文芸史」は「アンナ・カレーニナ」について話す。今日の学生はトルストイを知らない。本屋からはロシア文学コーナーが消えて久しい。ドストエフスキートルストイといった偉大なる文学作品を何一つ知らずに大学へ入ってくる。私は自分の担当科目で積極的にロシア文学のすばらしさを伝えているが、それにしても何か中学、高校の国語教育が根本的におかしくなっているのではないかという気もしている。ゆとり教育からはなれた学生が新一年生になって入学、確かに教室の雰囲気が違ってきつつある。青春期の学生がゆとりなどもつ必要はまったくない。必死になって学問・研究する姿勢なくして大学は衰退の一途をたどるばかりだ。古典として残っている作品を読み、批評し、研究する。それが学生、特に日藝・文芸学科に入ってきた学生のいわば使命である。古典を知らず、偉大な作品のその偉大さを知らずに、創作したいなどと思っても本当の意味での成果は得られない。