「雑誌研究」第四回(2010/5/14)

清水正の林芙美子『浮雲』論連載    清水正研究室   清水正の著作
「第4回 雑誌研究 レジュメ」
「チーコ」から「アンナ・カレーニナ」へ
つげ義春著「チーコ」について
チーコ=奥さん(奥さんの子ども)と解釈し、再構築。ひとつひとつのコマを駆け足で説明
トルストイ著「アンナ・カレーニナ」について
アンナの哀しみを説明(ドストエフスキー著『白痴』ナスターシャと対比)





受講生の「感想」
私は今女とは何か? をテーマに作品作りをしていますが、この「チーコ」では女の単純の中の不気味さを感じちゃいました。(美術 小野寺友里恵)

ガロ系の漫画って全部同じ男が主人公かと思うほどこういう性格の男が多く出てくるなあ、と思った。女は包容力があり、女神系。現代の秋葉系といわれるアニメや漫画も同じなのが面白い。(映画 市川仁美)

女の人が帰って来た時、私は女の人はお店のお客さんと、まったく何もなかったと思います。カッコイイお客さんも指名もぜんぶ彼女のうそで、一人で、一つ前の駅でおりて、ビールをのんで帰って来たんです。電気を付けなかったのもわざとです。ただ、ただ、さみしいんです。心配してほしい、ヤキモチを焼いてほしいっていう彼女の気持ち理解できます。(映画 丸山祐里亜)

演劇の戯曲にも、ある象徴的なもの(チーコ)に登場人物(妻)が重なるという解釈が多々ある。細々と散りばめられた人々はある象徴を、潤滑油にして巡るものなのだろうか??(演劇 三上奈都子)

あいている窓から出ないと挙手したが、私は外へ出るタイミングをうかがっているだけである。(文芸 角杏菜)