どうでもいいのだ──赤塚不二夫から立川談志まで──(連載16)




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どうでもいいのだ
──赤塚不二夫から立川談志まで──(連載16)
まずは赤塚不二夫・対談集『これでいいのだ』から

清水正



体制内〈常識人〉



  
〈地下室人〉は地上世界を支配している〈二×二=四〉(自然科学・数学)に思い切りアカンベして見せる。赤塚不二夫が〈常識〉世界に対してキンタマやケツの穴を見せてギャグっているのと似ているところがある。が、赤塚不二夫や談志は別に〈地下室〉に閉じこもって地上世界にアクタレをついているわけではない。彼らは〈常識〉を限りなく逸脱しようとはかっている体制内〈常識人〉であることに変わりはない。
談志は〈地下室人〉的な自意識過剰者であるが、決して〈地下室〉に閉じこもってしまうことはなかった。彼は落語家として政治家として落語漫談家として表舞台に立ち続けた。談志と〈地下室人〉の決定的な違いは、談志が弟子を持ったということだ。まさか〈地下室人〉は弟子を受け入れたり、ましてや育成したりはしなかったであろう。
 





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