大泉黒石全集全九巻読み終える

本日、大泉黒石全集第九巻を読み終えた。これで全集に収録された全作品を読み終えたことになる。集中して全集を一気に読んだのは初めてである。今、黒石文学について本格的に批評することはできないが、読み進んでいるときに考えたことはある。自らを「国際的の漂浪者」と称していた黒石は、「放浪記」の作者林芙美子の近所に引っ越してきて、四女の淵さんは、芙美子に特に可愛がられた。先日、淵さんにお会いして黒石の作品を読むことを口にしたが、その約束だけはいちおう果たしてホッとしている。大学院でわたしの授業を受講している学生にはさっそく全集の第一巻「人間開業」を読んでもらうことにした。