小林リズムの紙のむだづかい(連載475)


清水正ドストエフスキー論全集』第七巻。2014年7月30日刊行予定。
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演を引き受けます。

清水正『世界文学の中のドラえもん』『日野日出志を読む』は電子書籍イーブックジャパンで読むことができます。ここをクリックしてください。http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/190266.html


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

小林リズムの紙のむだづかい(連載475)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。


清水正の著作はここをクリックしてください。

http://d.hatena.ne.jp/shimizumasashi/searchdiary?word=%2A%5B%C0%B6%BF%E5%C0%B5%A4%CE%C3%F8%BA%EE%CC%DC%CF%BF%5D


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp

清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。
小林リズムさんがエッセイ本をリンダパブリッシャーズ(http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru)から刊行することになりました。本のタイトルは『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった八日で辞めた話』発売日四月五日。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
小林リズムの紙のむだづかい(連載475)

【過去ってわりと鮮明にすぐ手に取れて】



 ものすごく鮮明な夢を見た。
 私は高校生で、古典の授業を受けていて、机に肘をついてぼうっとしていた。教室の窓の隙間から入り込むやわらかい風と、それによってゆるく揺れるクリーム色のカーテン。自分の机にいくつも書き並べてある英単語は、学校の授業中にこっそりと受験勉強するために書いたものだった。白い蛍光灯の光に照らされて、シャープペンで机に書いた英単語がてらてらと白く光る。本当に、「今ここ!」にいるかのようだった。高校生に戻ったというより、高校生だった。それくらいリアルでおかしな夢だった。

 私はとても退屈していて、高校生活にうんざりしている。けれど、淡々として日々に失望することにもすっかり飽きて、卒業後の自分の生活のために頑張ろうと心に決めている。だから、英単語を頭に押し込みながら強くこう思っている。
「大学生になって、卒業して、大人になったとき、今この瞬間を振り返って“高校の頃ってつまらなかった”って思ってほしくない。今の私は私で頑張るから。絶対にいい未来を手に入れてますように」
 その瞬間、ぱっと目が覚めて心臓がどきどきした。時間にしたら5分も経っていなかったと思う。けれどその間に私は確実に過去に戻ったような気がしてびっくりした。高校生のときの気持ちをまざまざと思い出したから。ていうか、なんで忘れてたんだろう。昔の私はこうやって、よく未来の自分に向けてメッセージを送っていたのだ。たとえば、10年後とか20年後とか、想像もつかないくらい遠い未来の自分に手紙を送るようにテレパシー的なものを一方的に送っていた。今じゃまったくやらないから、たぶん思春期特有の(痛々しい)行動だったのだと思う。あのときはいつも“ここじゃない、いつか”を生きていた気がする。なんか、いつも未来のために生きていた。

 わりと最近読んだ本を通して気づいたのだけど、田舎で青春を送る自意識過剰な女の子には、選択肢がふたつしかない。「リア充になる」もしくは「東京で大きな成功を手にする」。私は前者にはなれなかったから、上京した。田舎で何者にもなれなかった私が、東京で何者かになるためにやってきたのだ。「東京に行けば何かが変わると思った・見つかると思った」っていうアレ。夢見がちな野望が見せる東京マジック。けれど、東京にきても万事がうまくいったわけではないし、それどころかむしろ見失うことだらけだったし、いまだに何者にもなれている気がしない。私は東京にフラれたんだろうか。……あれか、次はニューヨークあたり行っちゃおうか。笑



 

小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
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