ベトナム研究旅行(連載22)

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ベトナム研究旅行
(連載22)
平成23年9月5日
八時起床。九時半にホテルで朝食。午後二時から『蒼ざめた馬』論を一時間ほど執筆。五階のロビーでホットコーヒー。三時半ロビーに集合。小型バスでメコン川に向かう。ガイドのフクさんは日本語堪能。ベトナム人の平均月収は日本円で一万七千円。一カ月の食費は一万二千円から一万三千円。一戸建ての建築費は五百万から七百万とか。一時間ほど走って途中で休憩。村の中にある休憩所で果物などを食べる。子犬が二匹たわむれている。のんびりした気分を存分に味わった後、村道を歩いてメコン川支流の船着き場に着く。小舟に乗って川を進む。異様なほどの静けさ。十分ほどしてココナッツ・キャラメル制作場に着く。観光客相手のヤラセで、何人かの女性がキャラメル包装の仕事をしている。一番年長の女性にベトナム語で「イェートゥーン」(かわいい)と言うと満面の笑み。キャラメルを六包購入(十五万ドン)。しばし休憩した後、別の船着き場に行く。今度は少し大きめな船にメンバー全員が乗り込む。夕闇せまりつつあるメコン川を進んで、夕食場所に着く。水牛が一匹つながれていた。食卓に全員そろって乾杯。この席にはメンバー以外の三人も同席。お互いに自己紹介して和気あいあいの宴となった。途中、トイレにたったが、日本では絶対に見られない闇が覆っていた。食後、再び船に乗り、木々の枝葉にとまっている無数の蛍の点滅する光に一同、神秘的な感動を覚える。三十分ほど夜のメコン川を進んで、ニトーへ着く。途中、大型船の接近などもあり、緊張もしたが、山崎さんの奥さんからの携帯電話なども入り、なごやかな気分のうちにメコン川の旅を終えた。上陸してトイレ。この有料トイレの前でベトナム女性が働いていた。傍らには小さな子供がすやすやと寝ている。「イェートゥーン」と言うと、たちまち若い母親はすばらしい笑顔で応えてくれた。この言葉の威力はすごい。小型バスに乗って一時間半、ようやくホーチミン市へ到着した。ホテルで少し休憩した後、メンバーで「どらえもんかか」へ行き食事をする。