第13回モンステラアート展(油彩画)」を観る

あびこ市民プラザで開催中の「第13回モンステラアート展(油彩画)」を観る。

及川政子さんの絵にはいつも心惹かれる。画面に命が踊っている。精神の躍動と華やかさを感じる。韓国に一カ月ほど滞在したことがあるが、及川さんの絵には韓国の市場や屋台の光景だけではなく、ヨーロッパ風の雰囲気も混ざっている。聖と俗のさりげない混交に、さわやかな日常の風が吹きわたって揺れている。その光景を前にしてわたしの心もゆらぎざわめく。


木村利加子さんの「走る女」は、二度目。最初に見た「走る女」は硬質な感じであったが、今回の作品は同じ構図であっても、その内容は異なる。最初に描かれた<走る女>は、ネジできつく拘束された<走れない女>であり、<走る>と<走れない>、その狭間での精神の葛藤と諦念をも痛く感じさせたが、今回の作品は赤と青で、画面に熱い血液を流しこんでいる。もはやここには走ろうとして走れない女の葛藤は影を潜め、むしろ<現在>を生きようとする命の沸騰を感じさせる。

正木甫江さんの「静寂」には思わず視線がとまった。メルヘンチックな道化に人生の悲哀が深く押し込められている。希望を失うことなく、闇の中にたたずむ道化の静寂をつかの間ともにした。撮影したわたしのすがたが画面に入り込んでしまうことになった。

受付されていた川越淳子さん(右)には、作品の前にたっていただいた。短い時間ではあったが、お二人には楽しいお話しをうかがうことができた。


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