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清水正・画
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有即無 無即有 有無即空 空即空 空空空 正空 (清水空雲)
随想 空即空(連載201)
人間は何によって自分の行動を決定するのか。内村鑑三は日清戦争時は戦争を肯定し、日露戦争時は非戦論を唱えたが、しかし兵役拒否には同意しなかった。これだけを見ても鑑三の行動は矛盾に満ちている。この矛盾に関して、山本泰次郎は神もまた矛盾を抱え込んでいることを持ち出して鑑三の矛盾を積極的ではないが擁護する立場を取っていた。わたしの見る限り、鑑三の弟子筋のキリスト教徒で鑑三の矛盾を厳しく批判する者はいなかった。キリスト教徒に限らず、平和時において非戦論や絶対平和主義を主張することは容易である。問題は、有事においてはそれらの主張が国家の方針に反するということで厳しい弾圧にあうということである。逮捕、拘留、裁判、場合によっては死刑を覚悟しなければならない。この時、「汝、殺すなかれ」の聖書の言葉に忠実なキリスト教徒は間違いなく、非戦論及び兵役拒否を貫くに違いない。しかしそういったキリスト教徒はごく稀であり、大半の信徒は国家の政策に従った。キリスト教徒が弁解しようとすれば、彼らが信奉する唯一絶対の神は異教徒たちの殲滅を命じる神でもあったということである。まさに神の言は矛盾に充ちている、が、その神に絶対帰依する者にとってはこの矛盾は矛盾ではなくなる。ユダヤ教・キリスト教の神を信じない者にとっては、矛盾は矛盾でしかないが、信徒にとっては都合の良い矛盾ということになる。この矛盾は信徒にご都合主義的な判断に身をまかせることを許容することになる。平和時における非戦論の信徒が、有事において突然、戦争肯定者になっても、それは神の名において正当化されるのである。
非戦論も神の御言葉に従うものであり、戦争もまた神の御言葉に従うものであるとすれば、どんな立場を取ろうともそこに矛盾はなくなる。戦争中、神の御言葉の矛盾に苦しんだキリスト教徒がはたして何人いたのか。戦争中は国家の方針に従ったキリスト教徒が、戦争が終わって平和時になると戦争に荷担したことを罪悪と見なして懺悔する。これもまた実にご都合主義的な時代風潮に身を委ねたいい加減な態度である。自分の信じる神が矛盾に充ちているなら、その神の矛盾を徹底して検証しなければならないはずだが、キリスト教徒たちはそれは神に対する人間の傲慢な態度とか許されざる背神行為だとか言って検証行為そのものを拒むのが常である。キリスト教徒たち絶対神を跪拝する者たちにとって人間主体の理性的、合理的思索そのものが異端として退けられることになる。自分たちにとって都合の悪いことを主張する者たちは例外なく〈異端〉のレッテルを貼って、それらを殲滅することを神によって保証されているのだから、彼らキリスト教徒たちに敗北はない。
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