随想 空即空(連載51) #ドストエフスキー&清水正ブログ# 清水正

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随想 空即空(連載51) #ドストエフスキー清水正ブログ#

清水正

 

 吉村善夫は『ドストエフスキイ――近代精神克服の記録』(一九六五年十月 新教出版社)の「新版あとがき」で「私は本書においてもっぱらドストエフスキイの思想そのものを論じて、私自身のことには一言もふれなかった。けれども、いまあえてそれを言うなら、私にとってドストエフスキイは、ひとたび失った信仰を回復させてくれた甦生の導師であり、心から畏敬し鐘愛する偉大な信仰思想家である」と書いている。

 この文章からだけでも吉村善夫がドストエフスキーと真剣に立ち向かっていたことが理解できる。わたしはキリスト教に入信したことも棄教したこともないので、吉村善夫が言う〈甦生の導師〉を実感することはできない。わたしはドストエフスキーが〈偉大な信仰思想家〉であることは理解できるが、だからと言って彼を即〈キリスト者〉と見ることはできない。ドストエフスキー文学を読めば読むほど、ドストエフスキーの世界は目眩くディオニュソス的世界であると認めざるを得ない。ドストエフスキーの言葉を借りて言えば、ドストエフスキーは信仰を深めれば深めるほど不信と懐疑も深まる、そういった一義に収まることのない生成流動する精神世界のただ中に生きた小説家である。アリョーシャ・カラマーゾフの〈信仰〉がイヴァンの〈不信と懐疑〉を解消させることはできなかったし、アリーシャ自身の内にも〈悪魔の子供〉が宿っていたことを忘れるわけにはいかない。

    わたしはドストエフスキー文学を読み続けて、キリスト教に対する不信と懐疑を依然として抱き続けているが、別にそのことで苦しむようなことはない。わたしは信仰そのものを否定しないし、わたしなりの信仰観を持っているので、キリスト教の教義に疑問を感じることはあっても、そのことでわたしの信仰そのものが揺らぐことはない。不思議なのは、ドストエフスキー文学を熟読し、批評本一冊を書き上げた吉村善夫が、再びキリスト教の信仰に戻ったという事である。

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清水正研究」No.1が坂下ゼミから刊行されましたので紹介します。

令和三年度「文芸研究Ⅱ」坂下将人ゼミ

発行日 2021年12月3日

発行人 坂下将人  編集人 田嶋俊慶

発行所 日本大学芸術学部文芸学科 〒176-8525 東京都練馬区旭丘2-42-1

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表紙

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