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有即無 無即有 有無即空 空即空 空空空 正空 (清水空雲)

モーパッサン『ベラミ』を読む(連載42)

──『罪と罰』と関連づけながら──

清水 正

 

 理性と知性に基づいて生きている人間がキリスト教の神を信じることが不思議である。それにキリスト教の神と言っても旧約の神(試み、裁き、罰する神)があり、新約の神(愛と赦しの神)がある。新約の神キリストは父なる神の独り子と言われ、彼は自らを〈復活〉であり〈命〉と言っている。いったい〈旧約の神〉と〈父なる神〉とは同一の存在なのか、それとも違うのか。もし同一と言うのであれば、〈試み、裁き、罰する神〉がいかなる理由でその独り子である愛と赦しの神キリストの父となり得るのか。はたしてキリストは旧約の神と徹底的な闘いを経て決着をつけているのか。このへんがきわめて曖昧ですっきりしない。

 さらに素朴な疑問を発すれば、なぜ〈父なる神〉なのかである。神はなぜ〈母〉ではないのか。神の独り子はどうして男であって女ではないのか。ここには男性優位の社会が厳然としてあったように思える。さらになぜ神の子は独りでなければならないのか。キリストは人間の姿を借りて地上世界に誕生したと言うのに、何故にすべての人間が生まれながらに背負っている〈罪〉を免れているのか。キリストが人間であるなら、すべての人間がそうであるように自らの〈罪〉を背負うべきなのではないか。キリスト教信者は、キリストがすべての人間の罪を一身に背負って十字架に掛けられたと言うが、自分の罪をひとに背負わせてなぜ救われたように思うのだろうか。もし罪があるなら、その罪は自分が背負うべきなのではないか。キリストは広野で悪魔の誘惑を退け、石をパンに変える奇跡を起こさなかったが、ここで奇跡を拒んだキリストがなぜ他の場所では様々な奇跡を起こしているのか。ある時は奇跡を拒み、ある時は頼まれもしないのに死者をも復活させている。しまいには十字架に掛けられて息を引き取ってまで、三日後には弟子たちの前に復活したりする。

 わたしがいつも疑問に思うのは、死んで四日も経ったラザロはその後どうしたのかということである。今も生きているラザロを見た者はいない。ということは一度、キリストによって復活したラザロは再び死んだということではないのか。弟子たちの前に復活して現れたキリストはなぜ今の世に現れないのか。「見ないで信じる者は幸いである」というのなら、キリストは絶対に復活してはいけなかったのではないか。

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清水正研究」No.1が坂下ゼミから刊行されましたので紹介します。

令和三年度「文芸研究Ⅱ」坂下将人ゼミ

発行日 2021年12月3日

発行人 坂下将人  編集人 田嶋俊慶

発行所 日本大学芸術学部文芸学科 〒176-8525 東京都練馬区旭丘2-42-1

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表紙

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