山下聖美 〈ある何ものか〉をめぐって
〈ある何ものか〉をめぐって(1)
山下聖美
清水正先生との出会い
人は誰しも、自分の居場所を求めて迷ったり、さすらった りするものだ。とくに大学時代は、自らの専攻テーマはある ものの、それをどのように発展させれば良いのか、現実にど のように着地させていけば良いのか悩み、また、この専攻は 自分の正しい選択であったのかどうか、ゆらぐものであると 思う。少なくとも私はそうであった。
こんな焦燥を抱えながら、私はとにかく本を読んでいた。 とくに印象に残っているのは、ドストエフスキーやトルスト イである。分厚い本であったから読み終えた達成感はなみな みならぬものであった。とくにトルストイの「アンナ・カ レーニナ」からは雷に打たれたような大きな衝撃を受けた。
一方でドストエフスキーからは、得体の知れないカオスを体 験し、人間とはこんなに複雑で、暗黒で、激しいものなん だ、とあてられたような疲労感を得た。
いずれにせよ、大学を卒業する頃には、文学に関わる仕事 を一生続けたいと決心するようになり、大学院進学を志すよ うになっていく。そして、 一九九六年、あこがれの日芸の大学院に入学し、清水正先生 の指導を受けることとなった。今から思えば、二十四歳のこ の時、私の人生の居場所は決まったのだった。
当時、清水先生がとりつかれたかのように書いていたのは 宮沢賢治であった。であるから、私も当然のように宮沢賢治 の研究をはじめ、今に至る。
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これを観ると清水正のドストエフスキー論の神髄の一端がうかがえます。日芸文芸学科の専門科目「文芸批評論」の平成二十七年度の授業より録画したものです。是非ごらんください。
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清水正・ドストエフスキー論全集第10巻が刊行された。
「清水正・ユーチューブ」でも紹介しています。ぜひご覧ください。
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