星エリナのほろよいハイボール(連載119)

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星エリナのほろよいハイボール(連載119)

友だちがいる
星エリナ
 


 私は、あと二ヶ月で大学を卒業する。こうして文章に書くことで、なんとなく実感している。四月からは社会人。そりゃー、不安ばっかりだけど、でも頑張りたいって思っている。今思えば、文芸学科で私はいろんなことをしてきた。一年でサークルに入り、はじめての連載エッセイ「カクテルミーンズ」を勝手にはじめた。勝手にはじめたくせに笑って「面白い」と言ってくれた先輩方には感謝しています。二年生になる直前に文芸学科実行委員会に入って、春祭を経験して、文芸学科実行委員会の後輩を集めた。文実の先輩方はとっても頑張り屋さんで、もっと頼って欲しいって思った。先輩方が引退すると、私は文芸学科長になった。思っていたより不器用で、思っていたようにみんなに頼ることができなくて、辛く感じたこともあった。
 こうやって文芸学科の行事やらなんやらにはいっぱい参加して、たくさんの人に出会って、忙しい日々を過ごして。
 その割りに、実は私は文芸学科が嫌い。文芸学科、というか文芸学科の学生が嫌い。もっともっと自己主張すればいいのに、って思ったり、もっともっと行動すればいいのに、とかもっともっと新しいことにチャレンジしようよって、いっつも「もっともっと」って思っていた。
 そう思っていたせいか、うまく友だちをつくることができなかった。これはすごく、悔やんでいる。だって、将来結婚したとき、女の子って大学の友だちを結婚式に呼ぶでしょ。大学時代の友人たちが余興をしてくれたりするでしょ。私、そういうことしてくれる友だちっていない。大抵女の子は四人から六人くらいの友だちとグループをつくって仲良くしてるんだ。それが小さいころから大の苦手だった。小学校六年生のときの二者面談を未だに思い出す。クラス内には女子のグループが三つあった。だけど。
「星さんはどのグループにも入れるわよね」
 と先生に言われた。良いように言われたけど、それはつまりどこにも所属していないってこと。周囲が悪いんじゃない。飽きっぽい私が悪いことはわかってる。中学一年生のときは所属していたグループがあったけれど、途中で飽きて自分から離れていった。
 本当は、うらやましいのかもしれない。文芸学科の学生はみんな「私なんかコミュ障で、友だち少ないよ」って言う。少なくても、特定のグループに所属できてるじゃない。あなたには常に一緒にいて悩みを聞いてくれる友だちが少ないけれど何人かいるじゃない。うらやましい。
 友だちが多いように見えて、実は友だちが少ないのは私のほうかもしれない。だけど、私は絶対に「友だちいない」なんて言いません。どこからが友だちの定義かはわかんないけれど、『何もなくても会って話をしたくなる人』を友だちと呼ぶのなら、私は大学生活で一人だけ、友だちができました。
 だから、私絶対この友だちを大切にします。将来、結婚式(することがあれば)呼びます。
 私、友だちいます。

 



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