星エリナのほろよいハイボール(連載115)

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星エリナのほろよいハイボール(連載115)

12歳年上の人と付き合う
星エリナ


 

 恋愛経験は、まぁ、人並みにあると思ってる。今まで付き合った男性の人数は5人。付き合った期間はまちまち。共通点があるとすれば、一番最初以外は告白されて私が振ったということ。それだけ聞くとモテるんだね、とか言われるけど、大抵ちゃんと互いに好き合って付き合ったし、普通の恋愛だったんじゃないかなって思ってる。私は、そう思ってる……。
 恋はジェットコースター、なんて素敵な歌詞はよく言ったもので、私の恋もジェットコースター。熱しやすく冷めやすいところがある。一番ジェットコースターだったな、と思う恋愛を今回は書こう。
 出会いは高校二年生。当時私はとあるロックバンドにはまっていた。同じバンドが好きな地元の友達と二人で、都内で行われるライブには全部参加していた。どうしてそんなにはまったのか、今ではわからないんだけど、やっぱりミーハー魂が働いたんだと思う。その友達はハーフなんじゃないかってくらい色白で鼻が高いんだけど、ほくろが目立つ子だったから、ほくろちゃんと呼ぶことにする。ほくろちゃんはとっても社交的で、その頃SNSの主体だったmixiを使ってロックバンドのファンの人たちと交流をするようになった。どちらかというとSNSは来るもの拒まず去るもの追わずな私はほくろちゃんを経由してファンの人たちと交流していた。
 高校二年の冬。
「今度忘年会するらしいから、一緒に行こうよ!」
 と誘われ、私はほくろちゃんとバンドのファンの人たちの忘年会に参加した。ライブで何人かとは会ったことがあったから、いいかな、と思ったんだけど、はじめましての人もいると聞いて少し緊張。長いテーブルに座る約15人。私たちはなかでも最年少。他の参加者は専門学生が一人と、あとはみんな社会人だった。
 ほくろちゃんと並んで座る私。反対側の隣は顔見知り。そして向かい側に座ったのが、金髪長身のパッと見るとイケメンな男の人だった。長いので金髪さんと呼ぼう。乾杯してから会話をしているとどうやらこの会で一番年上らしい。
「そっかー、高校生か。じゃあオレと一回り違うんだね」
 そう言ってほくろちゃんに微笑む金髪さん。一回り、というと12歳差!? 正直金髪というのもあるけれど、会話もノリも若いから、そんなに年の差があるとは思わなかった。金髪さんはほくろちゃんを気に入ったのか、ことあるごとにほくろちゃんをいじった。ほくろちゃんもノリが良いから、「やめてくださいよー」なんて言いながらも楽しそうに笑った。
 これが出会い。その時、特に何か喋った記憶はない。普通に楽しい忘年会だった。それからはライブがある度に会場で集まり、ライブ前に話をしたり、グッズを交換したりしていた。同じグループの中に金髪さんもいたけれど、特別二人で喋ったりするようなこともなかったと思う。ライブのチケットはほくろちゃんと一緒に買っていたので、ライブ中はいつもほくろちゃんの隣。他の人たちとはいつも別。ライブが終わるとまた会場の外で軽く集まって解散。やっぱり仲間がいるとすごく楽しい。
 一年後にはその仲間の友人や、新しくmixiで仲良くなった人が増えて、グループが大きくなっていた。仕事が忙しくて来れない人のためにグッズを買ってあげたり、普段から一緒にカラオケに行くくらい仲良くなった。それでも私はほくろちゃんとばっかりいて、他の人たちと深い仲になるようなことはなかった。そのスタイルが変わったのは、大学に入学してからだった。

 
 



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