ラビット・マイの惚れよい放浪記(2)


清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演を引き受けます。


ラビット・マイの惚れよい放浪記(2)
ラビット・マイ




ブランド好きはダメですか?

先日、友人の20歳の誕生日にシャネルのグロスを贈った。私にとって、女の子の20歳の誕生日というのは、すごく特別だ。だから、シャネルくらい贈っても良いと思ったのだけど、周りの反応は少し微妙だった。ブランド好きな女の子は、あまり好まれない。ブランド物に興味が無いなんて人も多いし、値段や物よりも気持ちが大切、なんて言う人もいる。
だけど、私はブランドに憧れる。シャネルで化粧品を買いたいし、プレゼントされるなら、ティファニーのアクセサリーが欲しい。出来れば、高級レストランや夜景の見えるバーなんかにも行ってみたい。こういう私の欲は、許されないのかな。
性格の悪い女の子だと思われてもいいから言わせてほしい。汚い服を着て雑草をしゃぶって、色々、我慢してきたから。綺麗な格好をして素敵なレストランで美味しい料理を食べたい。もし、そういう場所に連れて行ってもらえるのなら、恥をかかせないようにテーブルマナーも勉強するし、精一杯、おしゃれもする。ちょっとくらい、贅沢をしたい。もう、我慢なんてしたくない。

結局、ブランド物や高級料理店なんかに興味がない、なんて女の子は、自分に余裕があるからだと思う。そんなものなんかなくても、自分の価値を確認出来るモノをちゃんと持っている。そういうモノを家族や恋人から、ちゃんと受け取って、満たされている。
 それはそれで、素晴らしいことだと思うし、批判をするつもりもないけど、世の中、そんなに満たされている女の子ばかりではない。あのブランドの鞄がほしい、綺麗な服を着たい、アクセサリーも欲しいし、美味しい物も食べたい。言葉にはしないけれど、そうやって、自分に価値があると思いたい。そういう欲を抱くことは、きっと、ダメではないと思う。

※肖像写真は本人の許可を得て撮影・掲載しています。無断転用は固くお断りいたします。