小林リズムの紙のむだづかい(連載451)

清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演を引き受けます。

清水正『世界文学の中のドラえもん』『日野日出志を読む』は電子書籍イーブックジャパンで読むことができます。ここをクリックしてください。http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/190266.html


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

小林リズムの紙のむだづかい(連載451)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。


清水正の著作はここをクリックしてください。

http://d.hatena.ne.jp/shimizumasashi/searchdiary?word=%2A%5B%C0%B6%BF%E5%C0%B5%A4%CE%C3%F8%BA%EE%CC%DC%CF%BF%5D


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp

清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。
小林リズムさんがエッセイ本をリンダパブリッシャーズ(http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru)から刊行することになりました。本のタイトルは『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった八日で辞めた話』発売日四月五日。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
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小林リズムの紙のむだづかい(連載451)




サイゼリアの高橋くん】



 よく「恋のチャンスを逃さない!」なんて言われるけれど、誰だって好きで逃しているわけではないと思う。「あ、いいな」とか「素敵かも」と思う人がいて、すぐに話しかけたり連絡先を聞いたりすることは簡単にできることじゃない。

 よく行くサイゼリアに可愛い男の子がいる。たぶん、高校生くらいの男の子で眼鏡をかけていて、黒髪の短髪で、文化系男子でとっても可愛い。いつも「高橋」と書かれネームプレートを胸につけていて、注文すると「はい、はい」と頷きながら、手元に視線をやってぴこぴこと電子器を押す。猫背のせいか俯き加減で、ほとんど目が合わない。だから「こっち見ないかなー」とか「目を合ったらおもしろいのになー」とか思う。

 高橋くんと目が合うのはラストオーダーの時間帯になったときだけだ。すごく申し訳なさそうな顔をして「ラストオーダーのお時間ですが……」と告げにくる。それがあまりにも高橋くんに似合った表情だから、私はいつも吹き出しそうになる。ていうか、実際ににやにやしてしまう。もしかしたら高橋くんに、サイゼリアでこもってパソコンをいじって、ミラノ風ドリアか若鶏のチキングリルか、ペペロンチーノを食べてときどきにやにやしている気持ち悪い人、と思われているかもしれない。まあ、認知されていればの話だけど。

 何にもしらないけど、なんかいいんだよね、高橋くん。誠実そうなところとか、真面目そうなところとかさ。
 一生に一度や二度は連絡先を書いたメモを店員さんに渡してみたい。達筆な字で「あの、よかったら連絡ください」なんて言ってメモを差し出して相手を困惑させたい。でも、妄想するだけでやらない。

 ふられても粘り強く通いにいけるほど謙虚じゃないし、うまくいったって気まずいし。サイゼリアに行けなくなるリスクを背負うくらいなら、このまま「何歳かもよくわからない、たぶん高校生くらいの高橋くん」という距離感でいたほうが楽しい。……って悠長なことを言っていたらすぐ年取っちゃいそうだな。私は高橋くんが運んでくるペペロンチーノが好きなだけなのかもしれない。

   

 小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
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