小林リズムの紙のむだづかい(連載443)

清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演を引き受けます。

清水正『世界文学の中のドラえもん』『日野日出志を読む』は電子書籍イーブックジャパンで読むことができます。ここをクリックしてください。http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/190266.html


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

小林リズムの紙のむだづかい(連載443)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。


清水正の著作はここをクリックしてください。

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四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp

清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。
小林リズムさんがエッセイ本をリンダパブリッシャーズ(http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru)から刊行することになりました。本のタイトルは『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった八日で辞めた話』発売日四月五日。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
小林リズムの紙のむだづかい(連載443)




【そのとき、その瞬間を100%生きるということ、の、難しさ】



 過去の栄光に浸らず、未来の可能性に夢を見ず、今この瞬間を100%で生きられる人ってどれくらいいるんだろう。四六時中過去を思い出しては浸り、未来に妄想を抱いてわくわくしている私としては、「今を生きる!」なんてまぶしすぎて直視できない。

 というのも、この間「自分と会っている時間に自分が100%だったら、相手の浮気は許す」という話を聞いたからだ。彼は、人が一生のうちに誰かと会える時間なんてかなり限られていると言っていた。たとえば、一年間に実家へ帰れるのが一週間だけだとすると、家族に会える時間は一年間で168時間。両親の年齢を考えてそれがあと30年繰り返されるとしても、家族とはあと210日間しか一緒にいられない。つまり、一年も一緒に過ごす時間がないのだ。だから「会っているときは全力で」が大前提で、相手に良い影響を残したい。それはそれは友達でも恋人でも初対面の人でも同じだ…、ということだそうだ。ゆえに、自分と一緒にいるときは恋人は100%自分に集中してほしいし、自分の知らない間はそれは恋人の時間であるから拘束はしない、という考え。自分といるとき以外の相手の時間を、自分のものにしようとしたくないらしい。

 私は言っていることがよくわからず、というより、うまく呑み込めなくて困った。彼の言っていることは筋が通っていて、ヘルシーで骨太な考えのように感じる。そして、本当に誰もがそう思うことができたら、世の中がずっと平和になるんじゃないかとも。お互いを尊重し、会っているその「瞬間」を全力で共有し、それ以外の時間を縛り付けたり絡めとろうとしない。人間という、個人と個人の繋がり。それでもうまく呑み込めないのは、どうしてなんだろう。私はいまだにそれがよくわからない。
 
 彼のような考えは、特に女の子には受け入れがたい。恋をすると四六時中相手のことを考え、「今」をわずらわせてしまう女性にとって「今、会っている人と全力で共有すること」は至難のワザだ。たとえば彼氏ができると、目の前にいる私のことなどお構いなしに電話をする子もいるし、まあそれも仕方ないかレベルで受け入れている自分もいる。だって、今目の前にいる友達より、電話をかけてくる彼のほうが胸をときめかせるのだ。たとえそれが会っていない状況であろうと、目の前より遠くが大事。一緒に話しているときでさえ、彼氏のことを考えて私の話なんて聞いていないということも充分にあり得る。私だって人と話しながら、別のことを考えていたりするし、それが失礼なことだとしても仕方ないって思う。それはもしかしたら相手を尊重していないというよりは「今、この瞬間」という価値をわかっていないからかもしれない。

 そんなことを考えながら、そういえば彼は私と話しているときに何度も鳴っていたスマホを、片時もいじったりしていなかったなぁと気づいた。たとえそれが初対面であっても、これからの繋がりのない相手だったとしても、「今、この瞬間」を大事にして、全力で共有しようとしてもらえるのは、とても素敵なことだと思った。で、そんな彼にとって恋人とはどういったものなのかを尋ねたら「誰よりも一緒にいる時間を価値あるものだと思える相手」というようなことを言っていた。心のなかで唸った。私には知らないことが多すぎる。

   

 小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
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