小林リズムの紙のむだづかい(連載429)

清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演を引き受けます。

清水正『世界文学の中のドラえもん』『日野日出志を読む』は電子書籍イーブックジャパンで読むことができます。ここをクリックしてください。http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/190266.html


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

小林リズムの紙のむだづかい(連載429)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。


清水正の著作はここをクリックしてください。

http://d.hatena.ne.jp/shimizumasashi/searchdiary?word=%2A%5B%C0%B6%BF%E5%C0%B5%A4%CE%C3%F8%BA%EE%CC%DC%CF%BF%5D


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四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp

清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。
小林リズムさんがエッセイ本をリンダパブリッシャーズ(http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru)から刊行することになりました。本のタイトルは『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった八日で辞めた話』発売日四月五日。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
小林リズムの紙のむだづかい(連載429)


【鈍感すぎる】


 祖母、母、私、の女三代で愚痴やら人生やらお金についての話を延々としていた。気質でいうと、祖母と私は気が強く、母は気が弱い。
「小学校の頃にいじめてきた近所の子から、大人になって連絡ちょうだいって言われたとき、もう絶対に嫌だと思ったの!」
 という母に対して、祖母は、
「昔いじめてきた人に同窓会で会ったときに言ってやったわよ。“あんた昔あたしのことじめてたわよね”って」
 と笑顔で堂々と言い放つ。ふたりのそんな会話を聞きながら、そういえば、私はこれまで中心的にいじめられたこともいじめたこともないと気づいて、
「そういえば、あたしはいじめられたことないな……」
 とつぶやくと、母に何言ってるの? あったじゃない、と言われたのでびっくりした。

「Kちゃんっていたでしょ? 小学校1、2年生くらいのとき“変なズボン履いてるー”ってバカにされたてめそめそしながら報告してきたじゃない」
 と母が言うのだけど、私はまるでそんなことを覚えていない。
「だからね、お母さんがりっちゃんに“Kちゃんってイモくさい恰好してるよね”って言い返してやりなさいって言ったの。そしたら本当にりっちゃんはKちゃんにそう言ったんだよ。それでKちゃんはもう、りっちゃんのことをいじめてこなくなったの」
 どんなに記憶を掘り起こしても、全然覚えていない。繊細で泣き虫で何も主張できなかった私が、友達に“イモくさい恰好してるくせに!”などと言うなんて、信じられない。けれどそれを完全に忘れていることは、少なくとも私はそれをいじめだと認識していなかったんだなと思った。

 考えてみれば、私は痴漢にもあったことがないし、直接悪口を言われた経験もない。私は自分が幸運だと思って恵まれているのだと信じていたけれど、もしかしたら知らない間に痴漢にあったり悪口を言われたりもしているのかもしれない。ただそれを、認識していなかったり気づいていなかったりしただけで。……いや、そんなバカみたいな話ってあるんだろうか。鈍感すぎる。けれど、人に言われた嫌味も、かなり直球に言われないと気付かないタイプかもしれない。そういえば、前のバイト先でも「あの先輩に嫌われてる…」と相談してきた子がいたとき、「え? どうして?」なんて呑気に話を聞いていたりしたけれど、いま、気づいた。私もその先輩に挨拶しても返されていなかった気がする……。ということは、私も嫌われていたってことだろうか……?同じ出来事でも、気付かないというのは得かもしれない。そして、同じくしてバカかもしれない。かなり。


 

 

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