星エリナのほろよいハイボール(連載84)

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星エリナのほろよいハイボール(連載84)

生理用品をコンビニで買う
星エリナ

 
 
 何度も言うようだけど、女の子って良い意味でも悪い意味でもしたたか。なんだかんだお金に関してはきっちりしている。一円単位で割り勘をするし、300円のロッカー代も後日ちゃーんと返してくる。だからお買い物もしっかり。洋服はセールを狙うし、ポイントカードは有効活用。お財布のポイントカードが多いのは、その子が大切な部分ではしっかりしている証拠だから、安心してほしい。ただ、期限切れのクーポンとレシートが汚く入っているのはガサツなだけだよ。
 月に一度の女の子の日。そうそう、生理ね。おなかも痛いし大変なんだけど、子どもを産むために必要なものだと考えると、たまに愛しい。とはいえ、生理用品を持ち歩いていなくてはいけないことが私にとっては苦痛。トイレに行く度に取り替えるアレね。もちろん無料で降ってくるわけじゃないから、ドラッグストアなどで買うのだ。できればこれもお得に手に入れたい。だからポイント4倍デーに買ったり、安いときに買いだめをしておく。これも女の子の大切なしたたか。
 そのはずなのだが、私はそのせっかくお得にゲットした生理用品を、いつも持ち運び忘れている。小さめのポーチなどに入れてみんな持ち歩いているんだけど、私いっつも忘れちゃう。それも、毎月毎月。でも、確実に必要なもの。ないと困るもの。いっつも自分に溜め息ついて、私はコンビニへと足を運ぶのだった。本当に便利な時代だとは思う。コンビニに行っちゃえば生理用品だってコンドームだって買えちゃうんだから。
 でも緊急のときってコンビニに買いにいくことも難しい。だから女の子同士だと生理用品をもらいあったりする。そういうときに実は女子力のバトルが展開されているのだ。かわいいポーチだったり、生用品自体が可愛いデザインだったり。あ、可愛いデザインのものも売られているんですよ。限定デザインとかって書いてあってね。
 なぜそんなところでバトルかっていうと、普段は誰にも見せないものだからだ。生理用品が入っているポーチなんて、自分がトイレで開けて見る程度。何にも気を遣わなくていいはずのもの。だからこそ、そこにも気を遣っているかどうかが女子力なのである。
 一個ちょうだいって言って、「いいよー」と言いながら取り出したポーチがものすごくかわいかったりすると、なんだか負けた気分になる。私なんて中学生のころ買った100円ショップの水玉のポーチだ。しかもなんかもう汚れている。
 女の子はいつだってちっちゃいバトルをしている。いやいやいや、そんなことで(笑)と思うかもしれないけれど、無意識でちっちゃいバトルをしているものなのだ。しかもそれは、何歳になっても変わらない。おしゃれなレストランでランチしているおばさま方も。
「わー大きなコロッケ。私口がちっちゃいから困っちゃうわー」
 なんて言って笑ってるけれど正面の口が大きなカエルみたいなおばさまに対するバトルなのだ。延々と続く女の子のちっちゃいバトル、バカみたいって自分たちでも思ってるけれどやめられないのだ。カッパエビセンみたいなものかな。





 

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