小林リズムの紙のむだづかい(連載423)

清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演を引き受けます。

清水正『世界文学の中のドラえもん』『日野日出志を読む』は電子書籍イーブックジャパンで読むことができます。ここをクリックしてください。http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/190266.html


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

小林リズムの紙のむだづかい(連載423)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。


清水正の著作はここをクリックしてください。

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四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp

清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。
小林リズムさんがエッセイ本をリンダパブリッシャーズ(http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru)から刊行することになりました。本のタイトルは『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった八日で辞めた話』発売日四月五日。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
小林リズムの紙のむだづかい(連載423)


【ポーカーフェイスが勝つんです】



  コンビニで生理用品を買うときに、店員と客の間でおこなわれるポーカーフェイス合戦。「別に、生理用品を買うなんてフツーのことですから。羽根つきタイプがお気に入りですから」といった表情でぽんとレジに放る女性客のなんてことはないアピールと、「別に、生理用品を買って行かれるのなんてフツーのことですよ」とばかりに生理用品を包む専用の紙袋に入れる男性店員の慣れてますからアピール。たぶん、お互いに心のなかでは『いま、生理用品を購入している・購入されている』という意識が少なからずともあるはずなのに、まるで気づかないふりをしてやりすごすという束の間の茶番。何事もそうだけれど「大袈裟にしないほうがカッコイイ・悟ってるほうがカッコイイ」という空気が、いたるところに存在する。動揺するなんてことはナンセンスで、余裕ぶるくらいのがイケてるという風潮がある。気持ちの高ぶりや驚きを相手に見せたら負け。何と戦っているのかはわからないけど。

 ねえねえ、コンビニで生理用品買うときってヘンだよね。絶対に意識しているはずなのに、それとなくちゃちゃっと紙袋に入れちゃってさー、と友達に話したら、
「店員さんによっては生理用品買うときに“紙袋にお入れしますか?”って聞いてくる人もいるよ」
と言われたのでびっくりした。私はまだそうやって断りをいれる店員さんと遭遇したことがない。もし、店員さんにしれっとした顔で「紙袋に入れます?」などと聞かれたら、なんて答えよう。「あ、ハイ、お願いします」か「あ、イエ、そのままで」のどちらを選ぶことになるのか……。

 “紙袋にお入れしますか?”という質問は自然なことのように思えるけれど、その言葉には“(あなたが買われるのは生理用品で、持ち歩くときにビニール袋から透けて恥ずかしいかもしれないので、あなたを気遣って一応、おたずねするのですが)紙袋にお入れしますか?”という壮大な意味が込められている。……いや、違う。もっともっと突っ込んで考えると“(あなたは女性で、だいたい月に一度くらいのペースで生理になり、血が出てきてパンツが汚れてしまうので、それを防ごうと生理用品を買うのですね。持ち歩くときにビニール袋から透けて…(略))紙袋にお入れしますか?”である。つまり、紙袋の有無の判断をこちら側にゆだねられるたびに、「僕はすべてを理解したうえで、これを紙袋に入れようか迷ってるんですよ」という問いをまるごと投げられていることになる。

 そんなのってあんまりだ。人間の身体の生々しさを夜七時のコンビニで、名札に『辻』と書かれた知らない人とまで共感しなくていい。何も聞かずにいてほしい。ポーカーフェイスを装って事務的に、流れ作業のように「これ、紙袋に入れなきゃなんすよね、マニュアルっつーか」的なゆるい考えのもとで速やかに行われてほしい……。そんなことを考えていたら、ポーカーフェイスも悪くないと思った。もしかしたら世の中のポーカーフェイスの30%くらいは優しさと譲歩でできているのかもしれない、とこっそり思いつつ。
 小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
http://ameblo.jp/nanto-kana/

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