小林リズムの紙のむだづかい(連載416)

清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演を引き受けます。

清水正『世界文学の中のドラえもん』『日野日出志を読む』は電子書籍イーブックジャパンで読むことができます。ここをクリックしてください。http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/190266.html


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

小林リズムの紙のむだづかい(連載416)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。


清水正の著作はここをクリックしてください。

http://d.hatena.ne.jp/shimizumasashi/searchdiary?word=%2A%5B%C0%B6%BF%E5%C0%B5%A4%CE%C3%F8%BA%EE%CC%DC%CF%BF%5D


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四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp

清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。
小林リズムさんがエッセイ本をリンダパブリッシャーズ(http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru)から刊行することになりました。本のタイトルは『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった八日で辞めた話』発売日四月五日。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
小林リズムの紙のむだづかい

【花と雑草の死に際について】


お花屋さんで買ったマーガレットの鉢植えを玄関に飾っておいたら、水をやるのを忘れて枯らしてしまった。小さくて可愛らしい白い花が咲いていたのに、すっかりしおれてしまって、葉っぱもげんなりしている。方や、トイレに飾った100円ショップの観葉植物はぴんぴんしていた。水もあげていないのにぐんぐん伸びていて、まるで雑草みたいだった。もしかしたらユニットバスであるお風呂の湿気によって水分補給をしているのかもしれない。図々しくどこまでも成長していく気らしい。
だめになってしまった花を鉢植えから取り出して、ゴミ袋に入れていたら「もしかしてこれって人間と同じかも…」と思った。女の子らしくて守ってあげたくなるような可愛い子は、たいていの場合は大事に扱われる。気を使われたり、優先してもらったりと受ける恩恵も、他の人と比べたら多いかもしれない。けれど彼女たちは大切に扱われることに慣れているから、おそらく優遇されていることにはほとんど気付かない。「当たり前」のように人のお世話になり、「当たり前」のようにするすると欲しいものを手に入れていくのだ。だからそれが「当たり前」でなくなった環境に置かれたとき、簡単にショックを受けてすぐにダメになってしまう。自分で何かをするという免疫がついていないから、何をしたらいいのかわからない。ああ、何から手をつければいいんだろう、何が必要なんだろう…と悩んでいるうちにお亡くなりになる。
図太い神経を持った観葉植物はそうじゃない。これまで放置され、投げやりに扱われてきたから、自分の尻拭いは自分でしないといけない、ということが身にしみている。手に入るものは貪欲に吸い取っていくし、手に入らないものもどうすれば吸収できるのか考えぬく。そうやって自分の力で生き延びていくのだ。けれどそんなストイックな姿が可愛くなくて「観葉植物って安いしたいして綺麗じゃないのに、さらに図々しくってかわいくなーい」と言われてしまう。か弱くしてても助けてくれないから、たくましく強く育ったというのになんという言われようだろう。観葉植物が観葉植物であるうちは、花を咲かせたり香りで人を惹きつける花よりは格下の存在止まりなのだ。
ゴミを捨てに行ってから、花の何分の一かの価格で買ったその安い観葉植物に久しぶりに水をあげた。「今更なに? これまで放置してたくせに。別にあんたの水なんて必要ないんだけど」と言われている気がしたけど、たっぷり水道水をプレゼントした。「ちゃんと育ちなさいよー」と愛情を込めた。雑草みたいな細長いだけの葉っぱも可愛く見えた。
翌日、トイレに向かうと観葉植物は根腐れして死にかけていた。
…そうか、慣れない愛情を注ぎすぎるとこうなるのか…。
人生のままならさを知った気がした。
  


 小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
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