小林リズムの紙のむだづかい(連載404)
清水正への原稿・講演依頼は qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー・宮沢賢治・宮崎駿・今村昌平・林芙美子・つげ義春・日野日出志などについての講演を引き受けます。
清水正『世界文学の中のドラえもん』『日野日出志を読む』は電子書籍イーブックジャパンで読むことができます。ここをクリックしてください。http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/190266.html
ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/
四六判並製160頁 定価1200円+税
小林リズムの紙のむだづかい(連載404)
清水正への原稿・講演依頼は qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー・宮沢賢治・宮崎駿・今村昌平・林芙美子・つげ義春・日野日出志などについての講演などを引き受けます。
D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正・ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。
清水正の著作はここをクリックしてください。
http://d.hatena.ne.jp/shimizumasashi/searchdiary?word=%2A%5B%C0%B6%BF%E5%C0%B5%A4%CE%C3%F8%BA%EE%CC%DC%CF%BF%5D
ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/
四六判並製160頁 定価1200円+税
京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
『ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp
清水正へのレポート提出は qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。
小林リズムさんがエッセイ本をリンダパブリッシャーズ(http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru)から刊行することになりました。本のタイトルは『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった八日で辞めた話』発売日四月五日。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
日藝・江古田校舎購買部に平積みされています。
江古田購買部の小泊さん。お世話になっています。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
小林リズムの紙のむだづかい
【食べ物の影響をもろに受ける】
ものうさと甘さが胸から離れないこの見知らぬ感情に、悲しみという重々しくも美しい名前をつけるのを、わたしはためらう。
本を買うとき、だいたいは気に入っている作家さん、もしくは話題の本であったり、友達にお勧めされたからという理由で選ぶのだけど、サガンの『悲しみよこんにちは』を選んだのは、その冒頭文にしびれたからだった。「ものうい」という言葉の翳りと倦怠感。そしてそれを「悲しみ」と呼ぼうとすること、さらに「ためらう」ことも含めて、日常的でない言葉の感覚と美しさにしびれた。二階堂ふみちゃんあたりに、ぜひ読んでもらいたい。低めの芯のある女性の声でそっと読み聞かせてほしい。
内容は置いておいて、この話のなかで明確に脳裏に思い描けたのは朝食のシーンだった。コーヒーカップとオレンジを持って石段に座って食べる、その場面がめちゃくちゃ素敵で、最高に美味しそうなのだ。
『まずオレンジをかじる。口じゅうに甘い果汁がほとばしる。続いて、やけどしそうに熱いブラックコーヒーをひと口。それからまた、さわやかなオレンジ。』
これを読んだがために、私は一階のスーパーまでオレンジ(なかったから、みかん)を買いに走り、ケトルでお湯を沸かしてコーヒー(インスタントだけど)を注いでしまった。テラスも石段もないから、洗濯物を干しっぱなしのベランダでみかんをむいて、コーヒーを飲んだ。みかんは小ぶりですっぱかったし、薄くてたっぷり淹れたコーヒーもやけどしない程度の熱さだったし、「…なんか違うんだよな」と思ったけれど、とりあえずお腹は満足した。
たとえば、よしもとばななの「キッチン」のなかで、『わかる?ひとりで食べたらずるいくらい、美味しいカツ丼だったの』と言われちゃ、ご飯がかためのカツ丼が食べたくなるし、谷崎潤一郎の「陰影礼賛」で、『あの冷たく滑かなものを口中にふくむ時、あたかも室内の暗黒が一箇の甘い塊になって舌の先で融けるのを感じ、ほんとうはそう旨くない羊羹でも、味に異様な深みが添わるように思う』、なんて言われたら、死にそうなくらいに羊羹食べたい。
何事に関しても影響を受けやすいほうだけれど、食べ物ほど積極的に影響を受けて即行動を起こして真似をすることってない。私は美味しそうに描かれている食べ物の描写が好きなのだ。
小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
http://ameblo.jp/nanto-kana/
twitter:@rizuko21
※肖像写真は本人の許可を得て撮影・掲載しています。無断転用は固くお断りいたします。