小林リズムの紙のむだづかい(連載391)

清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演を引き受けます。

清水正『世界文学の中のドラえもん』『日野日出志を読む』は電子書籍イーブックジャパンで読むことができます。ここをクリックしてください。http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/190266.html


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

小林リズムの紙のむだづかい(連載391)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。


清水正の著作はここをクリックしてください。

http://d.hatena.ne.jp/shimizumasashi/searchdiary?word=%2A%5B%C0%B6%BF%E5%C0%B5%A4%CE%C3%F8%BA%EE%CC%DC%CF%BF%5D


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp

清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。
小林リズムさんがエッセイ本をリンダパブリッシャーズ(http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru)から刊行することになりました。本のタイトルは『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった八日で辞めた話』発売日四月五日。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru

日藝・江古田校舎購買部に平積みされています。

江古田購買部の小泊さん。お世話になっています。
http://lindapublishers.com/archives/publications/dokonidemoiru
小林リズムの紙のむだづかい

【矮小女子



もともと大きくて照明の光も淡いここの本屋が好きな私は、次第に当初の目的をそっちのけにして本をあさった。先日、宇野千代さんの『生きて行く私』を読んで以来、自叙伝が気になっている。こんなにも面白いのかと驚愕したのだ。事実は小説よりも奇なりとは言うけれど、宇野さんはあまりにも破天荒だった。信じられないくらい本能的に生きているうえに、周りを巻き込んでもへっちゃらで、なおかつ「そんなの当たり前よ」というようにして生きている。今よりもずっと女性が保守的で、男尊女卑の強かった時代のはずなのに。その勢いと熱にすっかり魅せられたのだった。

できれば日本人で、亡くなっている人の著作…。そんなことを思いながら内田百輭の本を手にしたとき、急にトイレに行きたくなって探しに走った。
トイレから戻ってきて、自分の本棚をチェックしてみると、立ち読みをしている人がいた。これまた40代くらいのおじさんだった。休日だというのにスーツを着ている。白髪交じりの頭を見ながら「あの人が本を買ってくれたら、話しかけてみちゃう?どうする私?」と自問した。いったいなんと話しかければいいのだろう。「あのう、この本私が書いたんです」っていうアピール?「サイン書いてもいいですか?」などと自ら提案するとか?ありえない。そんな図々しいこと絶対に無理だ。ネットで「サイン本とか、古本屋で売れないから買わない」と書かれているのを見たことがある。無理やりサインなど書いたってかえって邪魔になるようだ。そもそもどうして私は話しかけようと考えているのか…。単なる自己満足だ。あるいは承認欲求かもしれない。もしくは話のネタに…。

本音を言うと「みてみてこの本、会社辞めたって」「すげーなー、こんなやつらがこれから世を背負っていくのかよ…」と指をさしてささやき合っている中年夫婦を見るだけでも嬉しいのである。立ち読みした形跡として、乱雑に他の本棚に追いやられているのを見るだけでもときめくのである。誰か知らない人が、知らない場所で私と出会っているという未知なる感覚。私は欲深い女だけれど、同時に100円のアイスでも喜べる安上がりな女でもあった。

ドキドキしていると、立ち読みをしていた男性は本をもとの場所へと戻して颯爽と去って行った。生きているってこんなもんである。



 小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
http://ameblo.jp/nanto-kana/

twitter:@rizuko21


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