小林リズムの紙のむだづかい(連載370)

清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演を引き受けます。


清水正『世界文学の中のドラえもん』『日野日出志を読む』は電子書籍イーブックジャパンで読むことができます。ここをクリックしてください。http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/190266.html


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

小林リズムの紙のむだづかい(連載370)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。


清水正の著作はここをクリックしてください。

http://d.hatena.ne.jp/shimizumasashi/searchdiary?word=%2A%5B%C0%B6%BF%E5%C0%B5%A4%CE%C3%F8%BA%EE%CC%DC%CF%BF%5D


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/

四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp

清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。


小林リズムさんがエッセイ本をリンダパブリッシャーズ(http://lindapublishers.com/ )から刊行することになりました。本のタイトルは『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった八日で辞めた話』発売日四月五日。


小林リズムの紙のむだづかい

【内緒にすること】


 

「もう着なくなったワンピースがあるんだけど、着る?」
と祖母に聞いたら、そうねとりあえず見てみたいわ、というので2着ほど持って行った。白地に黒の花柄のミニワンピと、ショッキングピンクのチェック柄のシフォンワンピ。とにかく派手。ふだんの私だったら絶対に選ばないようなデザインだ。でもまあ、よく見れば80年代のレトロ風と言えなくもない。

「この服なんだけど…」と祖母に見せると、「あらぁ、着れるかしらぁ」と言いながら白地に黒の花柄ワンピをさっそく全身鏡の前で着替え始めた。祖母は身長が150センチしかないから、ミニワンピでも通常丈のワンピースになる。私が小学生のときに着せてもらっていた子どもブランドの服を、パジャマとして愛用していたくらいである。
「どう、似合うかしら?」と祖母が聞いてきたので私は「うん、似合う似合う!」と褒めちぎる。ふだんからグリーンや花柄のズボンを堂々と着てしまう祖母だから、大きな花の模様を身にまとってもあまり違和感がない。
私が「このピンクのも着れると思うよ!」と勧めると「さすがにこれは無理よ…」と苦笑いしながら袖を通す祖母。「うん、大丈夫大丈夫、いい感じいい感じ!」と必死でエールを送る私。祖母はまんざらでもなさそうに「…じゃあもらうわ」と言って笑った。

祖母には言わなかったけれど、このワンピースは私がスナックでバイトをしていた期間にお店で着ていたものだった。「うちのお店は私服だから。ドレスじゃないけど、派手なワンピースで来てね」と言われて、私は手持ちの黒のワンピースで挑んだものの「それ、だめ。暗くてお葬式みたい」と却下された。内心「お金を稼ぐためにスナックでバイトし始めたのに、服飾費で余分なお金使いたくないんだけど…」という思いだった。でもまあしょうがないかとデパートでわざわざ買いに行ったときに選んだ2着。

スナックをやめてから改めてワンピースをまじまじと見ると、やっぱりこのワンピースをふつうに着るのは無理だと思った。普段着で着るのにもデートで着るのにもふさわしくない。ケバい。似合わない。だからといって捨てるのはもったいない…。

と、いうわけで私は祖母に譲ることができて満足した。祖母は、まさか私がスナックでバイトをしていた服を自分が着ることになるなんて思っていないはず。それどころかスナックでバイトしていたことがあったのも知っているかわからない。内緒って楽しいなって思った。




 小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
http://ameblo.jp/nanto-kana/

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