星エリナのほろよいハイボール(連載56)

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星エリナのほろよいハイボール(連載56)


 恋人を探せない
星エリナ

 

 大学二年生のときのゼミのテーマが「さまざまな愛のかたち」だった。人それぞれいろんな愛のかたちがあるよねっていうことで、恋愛座談会が開かれた。そのときの様子は昨年の山下ゼミのゼミ雑誌に載ってます。16人のレンアイセオリーということで、とりあえずまずみんなのフェチについて語った。私のフェチは太い腕。なんかこう、両手でぎゅーってできるくらい太いほうがいい。細いとなんか、頼りない。デブがいいっていうわけではなくほどよい筋肉とほどよい脂肪でふにっとしてる感じ。「いいかげんにしろ」って言われるまで触り続けたい。そしてラリアットされたい。ラリアットっていうのはプロレス技のひとつで腕の内側を相手の首、胸あたりにこうがんっと打ち付ける技のこと。って説明するとドMなのかと思われるけどそれを私は頭突きで返したい。というところまで説明すると大抵引かれるので詳しく説明したことはない。
 その後私の理想像について話した。どんな人がタイプか、とかこういう恋愛がいい、とか。みんな愛されたい派だったりなかなかの変態だったりしたけど、私よく考えたら、理想像ってないかも。今まで付き合ってきた人も結構タイプばらばらだし、ただ共通することがあるとするなら、私を好きになってくれたってことかな。そう思って「好きになってくれた人を、私も好きになる」と回答したところ「それってビッチ発言だよ(笑)」と痛いツッコミを頂きました。
 そんな愛のかたちを持っている私ですが、もう二年以上恋人がいません。随分寂しい生活を送っています。最近は就職活動もはじまり、スーツで歩き回る毎日。あまり趣味に時間を使えなくなっていて、切ない。就職活動をしていると度々「就職活動とは何か」という話を聞く。将来のための活動だとか、いろいろあるんだけど、結構有名なのはやっぱり「就職活動とは恋人探しのようなもの」っていう話。
 相手のことをちゃんと知らなければ付き合えないし、自分のことも理解していなければ、アピールできないよね。っていうことらしい。だからみんなが恋人を探すみたいに就職先を探してみてはどうだろう。今までより楽しいかも。だって。でもさ、もう、二年も恋人探せてないんですよ、私。それどころか、まだお付き合いをしたことがない人だっていっぱいいると思う。私の兄なんか24歳だけどまだ彼女できたことないし。だけど兄は就職できている。
 つまり恋人探しより就職活動のほうが楽なんじゃ。就職活動≒恋人探しなんて言われたら、もっとハードルあがっちゃわない? この二年間好きな人はいたけれど、お付き合いまではできなかったり、ふられちゃったりしている私にとっては、かなり難しい。というかもう心が痛い。
 私、あと何回ふられればいい?
   

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