小林リズムの紙のむだづかい(連載296)

清水正ドストエフスキー論全集【全10巻予定】


第一巻『萩原朔太郎ドストエフスキー体験』A五判上製 393頁 定価 本体3500円+税
萩原朔太郎ドストエフスキー――朔太郎が読んだドストエフスキーの本」「書簡に見る萩原朔太郎ドストエフスキー」「わがドストエフスキー体験を語る――埴谷雄高の「ドストエフスキーの摂取」を読みながら」を収録。
第二巻『停止した分裂者の覚書 ドストエフスキー体験』A五判上製 375頁 定価 本体3500円+税
革命よりもドストエフスキーだった青春! 執筆時19歳、清水正処女批評集収録。五大作品論の他に「不条理の世界―カミュドストエフスキーか」「テキストの解読と再構築―志ん生落語『もう半分』とマルメラードフの告白をめぐって」「ドストエフス
キー体験を書いていた頃」を収録。
第三巻『ドストエフスキー罪と罰」の世界』A五判上製 535頁 定価 本体3500円+税
雄大な想像力の飛翔によって作品世界の神奥へと参入!! 謎解きを超えた『罪と罰』論の決定版。三十代前半、渾身の力を込めて書き上げた千枚を越す画期的な作品批評。ロジオン、ソーニャ、スヴィドリガイロフの「踏み越え」を検証。ルージンやラズ
ミーヒンなど脇役たちにも十分な照明を与え、730歩の象徴的意味や老婆殺しの時間までも推察する。
第四巻『手塚治虫版「罪と罰」を読む』A五判上製 415頁 定価 本体3500円+税
手塚治虫の深奥に潜む虚無を露わにする。手塚版『罪と罰』を批評して浮上してきたのは、手塚治虫は神も、革命も、そして愛すら信じられない虚無の荒野にたたずんで、膨大なマンガ作品を書き続けた闘士であったということである。原作『罪と罰』における重要な場面を容赦なくカットした手塚が抱え込んでいた虚無ははてしなく白い。
第五巻『「罪と罰」論余話』A五判上製 395頁 定価 本体3500円+税
第一部「『罪と罰』再読」。第二部「『罪と罰』論余話」。第三部「ヒングリーの『ニヒリスト』をめぐって」。第四部「工藤精一郎訳
罪と罰』の二つの問題場面」。第五部「現在進行形の『罪と罰』」を収録。ロジオンがシベリアで復活の曙光に輝く場面に現れるソーニャは実体感のある〈幻〉(ヴィデーニィエ)であったという、衝撃的な新説を展開。
第六巻『「悪霊」の世界』A五判上製 608頁 定価 本体3500円+税
『悪霊』論三部作。第一部・『悪霊』論。第二部・ドストエフスキー『悪霊』の世界。第三部・『悪霊』の謎。作中作者アントンは国家から派遣されたスパイ、秘密革命結社の首魁ピョートルは革命家を装った二重スパイ、ニコライの自殺は他殺など驚愕の新説満載。世界初の日付解明など画期的な『悪霊』論。
D文学研究会〒270−1151我孫子市本町3−5−20 発売・〒112−0012東京都文京区大塚3−21−10
℡ 04−7182−6375 星雲社 ℡ 03−3947−1021

小林リズムの紙のむだづかい(連載296)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。
清水正の著作はここをクリックしてください。

http://d.hatena.ne.jp/shimizumasashi/searchdiary?word=%2A%5B%C0%B6%BF%E5%C0%B5%A4%CE%C3%F8%BA%EE%CC%DC%CF%BF%5D


ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/


四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp

清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。


小林リズムさんが八月九日「ミスID」2014にファイナリスト35人中に選ばれました。
http://www.transit-web.com/miss-id/


小林リズムの紙のむだづかい(連載296)
小林リズム
   【オンリーワンを通り過ぎた結果】


  

1月☆日 ×曜日

 テレビをつけたら、某アイドルグループがアイドル戦国時代を生き抜くために全裸のPVを出したといっていた。賛否両論あるなかで「私たちは夏に武道館でライブをやって解散するんです!そこまでが夢なんです!」と胸を張って公表していた。打ち上げ花火のように一瞬だけ花を咲かせて散り行くという潔さを自負しているのだ。
 チャンネルを変えると、今度は他のアイドルがピアノでトップ争いをしていた。全国大会に出場した経歴があったり、ドイツ生まれだったりと華々しいピアノ歴を誇っている子が“ピアノ女王”の座をとるべく頑張っていた。どの子も「私が一番です!」などとは間違っても言わず、お互いの演奏に拍手をし「頑張ります」から始まり「満足できた演奏ができてよかったです」と感想をもらしてた。我が強いのに謙虚というよくわからないアイドルたちの印象を受けて、生きてくのって大変だよねと思った。

 もう、「ふつうに可愛い」だけじゃダメなのだ。それどころか「けっこう可愛い」でも無理なのかもしれない。裸になるだけでも生ぬるくて、ピアノトップクラスという価値をプラスしたって勝ち抜けない。同じような子はうじゃうじゃいて、「可愛い+楽器弾けます♪」「可愛い+絵が描けます♪」ではもう弱い。単純に、スゴイねっ、てだけで終わる。面白いねっ、と言われて消えるのだ。美人すぎる○○だって、一時のブームで終了し、すぐに飽きられてしまう。残っていくものはオンリーワンなどではなくナンバーワンなのだと思う。求められているのはマルチな才能を持つより、ひとつに秀でたプロの才能のほうが生き抜けるのかもしれない。ずば抜けて可愛い子、ずば抜けたオーラを放つ子、ずば抜けたトーク力のある子。無難にデキた子はもう沢山なのだ。

 特別な子じゃなくても何かになれてしまう気がするこの時代を勝ち抜くのには、持久力が必要だ。「諦めなければ夢は叶う!」「頑張りぬけ!」とは言われ続けた一方で、諦めたり辞めたりすることはなかなか教わらない。だらだらと続けることは容易い。賞味期限や消費期限みたいに、期限を示してくれればいいのにね。これ以上はもう美味しく食べれませんよ、これ以上は口に運んではいけませんって。叶うかわからない希望を持ち続けることはたぶんしんどい。

 
 小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
http://ameblo.jp/nanto-kana/

twitter:@rizuko21


※肖像写真は本人の許可を得て撮影・掲載しています。無断転用は固くお断りいたします。