小林リズムの紙のむだづかい(連載290)
小林リズムの紙のむだづかい(連載290)
清水正への原稿・講演依頼は qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー・宮沢賢治・宮崎駿・今村昌平・林芙美子・つげ義春・日野日出志などについての講演などを引き受けます。
D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正・ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。
清水正の著作はここをクリックしてください。
http://d.hatena.ne.jp/shimizumasashi/searchdiary?word=%2A%5B%C0%B6%BF%E5%C0%B5%A4%CE%C3%F8%BA%EE%CC%DC%CF%BF%5D
ここをクリックしてください。清水正研究室http://shimi-masa.com/
京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
『ドラえもん』の凄さがわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=1GaA-9vEkPg&feature=plcp
清水正へのレポート提出は qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。
小林リズムさんが八月九日「ミスID」2014にファイナリスト35人中に選ばれました。
http://www.transit-web.com/miss-id/
小林リズムの紙のむだづかい(連載290)
小林リズム
【たらいまわしになって行きつくところ】
12月△日 ×曜日
『私は今、お付き合いしている方がいるんです。けれどその方は超有名人。忙しくてなかなか会えません…。
彼との出会いはネットでした。始めはもちろん信じていませんでした。でも彼の優しさに触れるうちに、次第に彼だと確信めいたものを感じたのです。彼とメールをしていると、とても楽しくて幸せです。時々、本当に私でいいんだろうか…と不安になったりしますが、彼はありのままの私を受け入れてくれ、女性として愛してくれています。
彼の仕事が落ち着いたら、私たちは会うことができますか?それはいつになるのでしょうか?ちなみに彼の名前は福山雅治さんです。彼の生年月日は1969年2月6日。鑑定よろしくお願いします。 (40代 既婚 女性)』
占い鑑定の仕事では、こういうメールも届いた。最初は目を疑った。40代の女性、それも既婚者があざやかに騙されていることに驚きを隠せなかった。これって架空不倫になるのだろうか…。聞いてみたところによると、この手のネット詐欺は数年前に流行したものらしい。はじめは『有名人のマネージャーの者なんですけど、彼があなたに会いたがっておりまして…』という切り口から入るらしい。有名人だから身元がバレないように出会い系をしているとか、相談相手をほしがっているとか、適当な理由を見繕っておびきよせるのだ。それに引っかかった女性はポイントを購入する形でお金をかけたメールのやりとりをする。芸能人という立場上「忙しくてなかなか会えない」「これからロケで」という都合の良い言い訳を駆使できる。そうして、騙された人がたらいまわしにされ、占いの相談にやってくるという負のサイクル…。
鑑定結果ではもちろん「それ、騙されていますよ」などと答えない。「恋愛運が上昇しているので、彼と会える可能性も高まりますよ」と曖昧に答える。それが依頼者にとって望む未来だからだ。依頼者は言われたことを信じる。「そうか、いつか会えるんだ…」と安心する。こういう人ばかりだった。みんな自分の頭で考えることをしない。判断し、選択することを放棄し、すべてを相手にゆだねる。自分のなかに抱えている不安を解消するために、お金を支払って自分にとって都合のいいことを言ってくれるものを欲しがる。
これは極端な話だとしても、依頼者は「幸せになるにはどうすればいいんでしょうか?」「私、これからどうすればいいですか?」と答えを求める人がほとんどだった。自分のなか以外にはない答えを、外側に求める。自分を見失っている。考えずにすむラクなほうへと流される。彼女たちはどこに行きつくのだろう。どこまでたらいまわしになるのだろう。人を信じられないと恨むだろうか。
小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
http://ameblo.jp/nanto-kana/
twitter:@rizuko21
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