小林リズムの紙のむだづかい(連載200)

小林リズムの紙のむだづかい(連載200)
清水正への原稿・講演依頼は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお申込みください。ドストエフスキー宮沢賢治宮崎駿今村昌平林芙美子つげ義春日野日出志などについての講演などを引き受けます。

D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。
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四六判並製160頁 定価1200円+税

京都造形芸術大学での特別講座が紹介されていますので、是非ご覧ください。
ドラえもん』の凄さがわかります。
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清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。


小林リズムさんが八月九日「ミスID」2014にファイナリスト35人中に選ばれました。
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小林リズムの紙のむだづかい(連載200)
小林リズム
 【面倒くさい病】


 
「日焼け止めクリームのボトルを直接肌につけて塗ったら“それ、色気ない”って彼氏に言われた」
と親友が言うのでわたしは、じゃあどうやって日焼け止めを塗るのが色っぽいの?と聞いてみた。すると
「まず、日焼け止めの乳液をこうやって手に出してから塗るのがいいんだって」
と説明してくれた。なるほど…。確かにそのほうが直塗りするよりもずっと、優雅にみえる。「日焼け止めボトル→肌」ではなくて「日焼け止めボトル→手→肌」このワンクッションが必要というわけか…。
「えー、そんなこという人やだ。面倒くさい」
とわたしの心の声を代返して答えた後輩は、同じようにずいぶんと長いこと恋人がいない。そう、面倒くさい。そのひとことに尽きるのだ。

 たとえば物を床に落としたとき、膝を曲げて拾うという一連の動作が面倒。服を脱いだあとすぐに洗濯機に入れるのも、毎日3分間トイレ掃除をすることも、炊飯器に入ったご飯をラップにくるむという10分間くらいの作業も、いちいち先延ばしにする。「今やりたくない」という刹那的な感情にふりまわされて、気付くと周りには面倒事ばかりが積もっていく。そうこうしているうちに単なる面倒事からワンランク上の、「やらなくてはいけないこと」に変化してしまうのだった。掃除もそうだし、仕事もそう。友達への連絡もしかり。「あー、めんどくさーい」も、ある一定の数値を超えると、むしろこれはもっと溜めたほうがいいのではないか、限界まで目指そうか…、とわけもわからず開き直り、そして現実逃避に走るのだった。

 よくよく考えてみれば、食べたあとの食器をすぐ洗うことなんて3分あればできるし、服を洗濯機に移動させるのは5秒でできる。なんでそんな些細なことへの腰が重くなるのか…。時間にすると、どれもほんの少ししか手間をかけないというのに。脱ぎっぱなしの服を見ていると、掃除機をかけるのはあとにしよう…と思い、髪の毛が床に落ちているのを見ると、机の上に出しっぱなしの雑誌を本棚に戻すのはあとでいいや…、と思い…。やがて、床は汚れ、服も散乱、机の上も無法地帯…という恐ろしい現実ができあがるのだった。そういう面倒なサイクル、ズボラ循環のせいでどんどん悪化していく。最初に「服、あとで籠に入れよう…」と思ったその瞬間から歯車が崩れるのだ。5秒の面倒を惜しんだがために。ああ、恐ろしい…。

 日焼け止めを手に出してから塗る。そのどうでもいいようなことさえ、心のなかで瞬時に面倒だと思ってまったのはいけない。エレガントな女子を目指すべく、5秒くらいの手間惜しまないことを心掛けたい…。トイレのふたを毎回きちんと閉めるとかね、カーテンをきちんと閉め切ったり開けきったりするとかね。うん、そうだ!目先の5秒のラクさに、かまけない…!

小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
http://ameblo.jp/nanto-kana/

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