小林リズムの紙のむだづかい(連載173)

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D文学研究会発行の著作は直接メール(qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp) で申込むことができます。住所、電話番号、氏名、購読希望の著書名、冊数を書いて申し込んでください。振込先のゆうちよ銀行の番号などをお知らせします。既刊の『清水正ドストエフスキー論全集』第一巻〜第六巻はすべて定価3500円(送料無料)でお送りします。D文学研究会発行の著作は絶版本以外はすべて定価(送料無料)でお送りします。なおД文学研究会発行の限定私家版を希望の方はお問い合わせください。
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四六判並製160頁 定価1200円+税

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清水正へのレポート提出は  qqh576zd@salsa.ocn.ne.jp 宛にお送りください。


小林リズムさんが八月九日「ミスID」2014にファイナリスト35人中に選ばれました。
http://www.transit-web.com/miss-id/


小林リズムの紙のむだづかい(連載173)
小林リズム

【幻想と妄想を崩すことからはじめよう】

 
 
「まったく恋愛経験のない人と付き合うのと、恋愛経験豊富な人と付き合うの、どっちがいい?」
と周りの女の子に聞いてみると、答えは圧倒的に“恋愛経験豊富な人と付き合うのがいい”だった。そういえばオスカー・ワイルドの有名な言葉に“男は女の最初の愛人になりたがり、女は常に最後の愛人になりたがる”というのがあったけれど、あれってなんでなんだろう?女の子って「この人の最後の女になりたい!」などと言いながら、元カノの存在に異様なくらいに怯えたり、嫉妬したりもしている。そのくせ最初の女でいれば嫉妬しなくてすむのに「まったく恋愛経験のない人と付き合うのはやだなぁ…」というのが本音だなんて。なんなんだ、この矛盾は。「ハジメテは嫌!一番じゃなきゃ嫌!」なんてややこしい…。

 わたは女だけれど、この女子的矛盾がイマイチ理解できなかった。だけど最近、なんとなくわかってきた。要は、ハジメテってものすごく面倒くさいのだ。経験のないものは自然と期待値のハードルもあがるし、慣れていないぶん不器用でスムーズに事が運ばないことが多い。たとえば、雑誌に載っているような“間違いなし!”とか“ハズレなし”の人気店に足を運ぶのは失敗がないけれど、マイナーな新しいお店を開拓していくのは手間がかかる。そのうえ当たるなんていう保障はない。
 これって恋愛に限った話ではなくて、たとえば新しいバイトや仕事を始める前はハジメテの環境を前にそれとなく期待してしまう。イベントやセミナーでもそう。合コンもしかり。今までわたしはあらゆるハジメテを期待し尽くしてきたけれど、期待以上になることなんてほぼなかった。妄想が過ぎたのかもしれない。大変なことも知らないことも多いのはしんどい。自分のことだけでもそうなのに、恋愛だと相手の期待まで背負わないといけないのだから、そんな余裕持てないよね。相手の期待に応えるのも妄想や幻想を切り崩していく作業もひとつひとつ丁寧に行っていかないといけないなんて神経擦り減らしそうだ。

 …と、書いていて思った。恋愛経験の浅い夢見がちな人を相手にするのって本当に面倒くさそう。ハジメテ、なんていえば聞こえはいいかもしれないけれど、妄想と幻想を現実に置き換える作業から始めないといけないのね。そのうえ丹精こめて育てたものがうまく育ってくれるとは限らないし、恩を仇で返されたりもするなんて。年をとっても幻想を打ち砕くどころか、ハジメテのことへの期待値が高すぎて、自分で自分のことを持て余しているわたしのことを、いったい誰が取り扱ってくれるのだろうか…。前途多難なり。

 

小林リズムのブログもぜひご覧ください「ゆとりはお呼びでないですか?」
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