星エリナのほろよいハイボール(連載16)
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四六判並製160頁 定価1200円+税
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『ドラえもん』の凄さがわかります。
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星エリナのほろよいハイボール(連載16)
テレビが壊れる
二度目です。テレビが壊れたの。一度目は、ある日の朝テレビをつけたらつかなかった。リモコンの故障かと思っていろいろ調べた。携帯電話でカメラを起動して、リモコンの電波等が出ているところを写す。そうして電源ボタンを押すと赤いランプがつく。ついたのが見えたらリモコンは正常。つかなかったら、リモコンが故障。リモコンの裏技らしい。やってみた。見えた。はい、リモコンは正常でした。
ということはつまり確実に壊れてるのはテレビ。業者を呼んで直してもらうことになった。母が電話してあれこれギャーギャー言った結果、業者さんが来る時間、私しか家にいないことが判明した。え、私が状態とか説明するの? 実はテレビが壊れた朝、私はまだ夢の中にいたので、実際何が起きたのかは父と母から聞いただけだった。まぁ、聞いたことをそのまま伝えて、説明を聞いてお金を払えばいいだけなのだけど、ちょっと緊張。
だって、業者さんと二人っきりだよ。若いイケメンだったらどうしよう、なんてツイッターに書いて笑ってた。来たのは齢五十前くらいのおじさん。いや、別に、わかってたけど。特に問題もなく、作業は進んでいった。どうやら同じような症状が他のテレビにも起きているらしい。手際よく基盤を交換してもらってテレビの中を掃除してもらって、はい終わり。あまりにも期待(?)していたのにあっさりと終わりすぎたことが悔しすぎて、私はあの日の出来事を「私と業者さんとの一時間」と名づけている。
これ、今年の三月のことです。そして三日前、壊れた。「私と業者さんとの一時間」から五ヶ月。まさかまた、あの時間が訪れるとは……。
いや二度とないと思っていたのに。同じ営業所に電話したものだから、同じおじさんが来てしまった。またしても家には私だけ。はい、始まったよ。私と業者さんとの×××。テレビの故障、今回は音だけ聞こえるのに映像が映らない事件! 業者さんによると、テレビの冷却用のファン(ちっちゃい扇風機)が二つついているが、片方動かなくなっている、とのこと。ファンの交換と、またしてもテレビの中の掃除をしてもらい、お金を払う。思ったよりすぐに終わった。
あれから、ちゃんとテレビは映るようになって、不自由はない。二回目のあの時間、「私と業者さんとの三十分」と名づけた。一回目より、はやかったから……。
次はない、よね?
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