サハリン日記(2)

サハリン日記(2)
平成24年9月12日
日本時間六時十五分起床。七時十五分、一階食堂、バイキング。コーヒーが旨い。八時、部屋に戻って日記をつける。亀山著『謎とき『悪霊』』を読む。十二時ロビーに集まる。歩いてチェーホフ記念館を探す。ロシア婦人や子供たちに聞いてようやくざがし出す。撮影は禁止。日本の本も展示。資料を買う。帰りロシア正教会を目指すが暑いので戻る。


「ふる里」で生ビールと天ざる。鰻の押し寿司。シーザーサラダなど。社長の宮西豊氏と名刺交換。宮西氏はサハリンスク名誉市民。サハリンで子供たちの世話や、サハリン市内やモスクワ大学へ桜を移植したりとか…その他、いろいろおもしろい話を聞くことができた。


ホテルに戻ってしばし休憩。午後五時(現地時間七時・以下時間はすべて日本時間)、ロビーでエレーナ(サハリン大学教授)さんと通訳のアントニーナさんと会う。『清水正ドストエフスキー論全集』一巻〜五巻。『チェーホフを読め』『世界文学の中のドラえもん』その他ゼミ雑誌や小沼文彦氏と江川卓氏と鼎談した『ドストエフスキー曼陀羅 別冊』などを差し上げる。六時時エレーナさんは用事のために帰る。


その後、アントニーナさんと四人で近くのレストランに行き飲食。アントニーナさんは十カ月間、筑波大学に留学。今年の八月に帰国。ずいぶんと街の様子が変わっていて驚いたとか。彼女は今サハリン大学の大学院三年生。ニコライ主教の日記を研究。ドストエフスキーは『罪と罰』『白痴』『カラマーゾフの兄弟』を読んだとか。『罪と罰』の話をする。十時に出てホテルへ戻る。











「ふる里」

「ふる里」入り口

「ふる里」の宮西豊社長と記念撮影。宮西氏はサハリンスク名誉市民。

エレーナ教授とアントニーナさん。

エレーナ教授からは日本の作家とサハリンに関する論文を掲載した雑誌を頂く。

ホテルのロビーで記念撮影。今後、山下聖美先生はサハリン大学の研究者と交流を深めることになろう。山下さんはエレーナ教授と同年齢、アントニーナさんは二十代の将来有望な研究者である。わたしのドストエフスキー論のロシア語訳など快諾していただいた。窪田尚さんは詩画集の制作者として知られている。彼の詩は工藤正廣北海道名誉教授のロシア語訳にもなっている。

レストランで親睦を兼ねた食事会。アントニーナさんとはビールを飲みながら『罪と罰』の話をした。かなり深い話をしましたよ。