『アポロンの地獄』論執筆

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本日は電車内と喫茶店をはしごしてアポロンの地獄』論を書き継ぐ。これは「世界文学の中の『ドラえもん』」の第二部にあたる。すでに『オイディプス王』に関しては一九九五年の十月八日に書き始め十二月一日に書き終えたものを『オイディプス王を読む』(一九九七年七月 D文学研究会)として上梓してある。このオイディプス王論はわたしの著作の中でも特に際立ったもので、この論に対する思いは深く、自負もあるが、すでに書き終えてから十六年が過ぎ去った。誰もこのオイディプス論にかかわってくるものはなく、わたし自身も敢えてこのことに触れることもなかったが、今回はパゾリーニの『アポロンの地獄』から、今再び〈運命)の問題、神と人間の問題に関して徹底的に肉薄したいと思っている。冗談ではなく、ドストエフスキーの全作品を読んでのたうちまわったことのない者と『オイディプス王』に関して話そうという気にはなれない。わたしはたしかに十六年前、ソポクレスと〈運命〉に関して格闘したのである。今、『ドラえもん』がわたしに『アポロンの地獄』とソポクレスの『オイディプス王』を再び批評の俎上に招き寄せた。繰り返しを恐れず、今、新たな地平に向けて歩を進めることにする。